赤ちゃんを「可愛い」と思えないとき その2

  • 2016/8/31

晴れても雨でも嵐でも 育児は続くよどこまでも

■勇気を出して打ち明けたら
子どもが成長していくと、自然に可愛いと思えるようになりました。心から「可愛いなあ」と暖かい気持ちが広がるようになったのは、8カ月が過ぎたころだったと思います。これで育児を楽しめる、と嬉しくなり、ようやく夫と同じスタートラインに立った気がしました。そして無謀にも、今なら伝えられるかも、と勇気を出して「実は、前まで赤ちゃんを可愛いと思えなかったの」と夫に伝えてみたのです。

「何それ…。ショック。可愛くなかったってどういうこと?!」

返ってきたのは、こんな言葉でした。撃沈です。心砕かれ、「やっぱり私は親失格だ」と、数日ふさぎこみました。以来、このことを口にすることも考えることも無くなりました。子どものいる友人と育児について話しても、「夜泣きひどくてしんどかった」「泣きやまないから、ひたすら車に乗せて走ってた」といった愚痴にはなっても、「子どもの存在を可愛く思えなかった」といった話題になることはありません。あんな風に思ったのは私だけかと落ち込みましたが、「育児うつだったのかな?でも、今は子どもをちゃんと可愛く思えるし、問題ないよね」と、気持ちにふたをしてしまいました。

■私だけじゃなかった
下の子も生まれ、最初の出産から5年が過ぎた頃、赤ちゃんが生まれて1カ月の友人から電話がありました。「毎日が辛い」「こんなに大変だと思わなかった」と元気がありません。「あ~。わかるよ。眠れないしね。泣いてばかりだと頭おかしくなりそうだよね」と話をする中で、ふと「そうそう。大変すぎると精神的に余裕なくなるよね。私なんて、可愛いと思えなくなってたよ」と思わず口にしたのです。

「実は、私も今そうなの…。可愛いと思えなくて…」

私だけじゃなかったんだ!雷に打たれたような衝撃でした。それから当時のドロドロとした気持ちを打ち明けるたびに、「わかるわかる」と彼女もうなずきます。

「嬉しそうに子どもあやしてるの見て、『なに楽しそうにしてるの』ってイライラしてたよ」
「同じ。でも、子ども可愛がってるダンナに、イライラするなんて言えなくて」
「そうだよね。がんばってくれてるのに、言えないよね」

ひとしきり話すと、「だいぶ気持ちが楽になった」と友人は言ってくれました。私も、5年越しの苦しい気持ちが浄化されたような気がしました。そして、改めて当時のことを思い返しました。実に5年も経ってから、自分の気持ちと向き合うことができたのです。

当事者だった頃には受け入れられなかった複雑な感情も、今ならシンプルに理解できます。私は赤ちゃんが可愛いと思えなかったというより、むしろ存在を重荷に感じていたのです。

(次に続く)

作成:東 よしえ

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