有吉イジリの”陰の帝王”はマツコではなく夏目三久? 本当は怖い『怒り新党』

2016-8-24

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夏目三久が怖い。

『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)で有吉弘行に対し、「こわぁ~い」と怯えてみせる夏目が怖いのだ。いまさらその面白さを力説しても仕方ないくらいの安定感と浸透度を持っている『怒り新党』だが、まだまだその進化は止まらない。

もともとは、当代随一の毒舌タレントであるマツコ・デラックスと有吉弘行を組み合わせたら……? という、一見安易な企画から始まったような番組だったが、その思惑を超えて2人の「怒らない」コンビネーションが冴え渡り、深夜から23時台に昇格した。そして、この番組の雰囲気の重要なアクセントになっているのは、間違いなく夏目三久だ。当初は、”マツコと有吉のアシスタントなんだから、スキャンダラスな夏目がピッタリだろう”というような、これまた安易なキャスティングのように思われた。しかし、彼女はそんなタマではなかった。2人の意見に対しても決して流されず折れず、夏目は「違いますね」と笑顔で否定する。

「控室へのあいさつは不要」と2人に拒否されても「私はさせていただきます」と頑なに言ったかと思うと、結局途中から行かなくなり、その理由を問われると「面倒くさくなった」とふて腐れる。そのたびに、マツコと有吉は苦笑しつつ唖然とし、「怒らない」まま許してしまう。なにしろ、「夏目三久なのだから」。そう彼らに思わせてしまう、そんな怖さがあるのだ。

そしてついに、7月4日放送回のオープニングでは有吉が不在のまま始められ、彼の欠席裁判が行われていた。以前も「(イジったりすると)たまにホントにムッとしてるなって顔されますよね。プロなのに!」などと有吉を批評していたように、有吉には「拭えない壁」があるという夏目。「よく人に被害者意識が強すぎるとおっしゃるじゃないですか。あれ、自分ですよね」と本質を突いていく。有吉が戻ってくると、やはり瞬時に怯えた表情に変え、有吉イジりコントへ発展させていく。

彼の過去をイジるというような番組はよく見かけるが、最も鋭利に有吉の本質をイジり始めたのが『怒り新党』であり、アシスタントである夏目三久だったのだ。

そもそもマツコと有吉は、「強固な意志をもとに世の中や人生と戦ってます!」などと誤解されがちだ。しかし、彼らの主張の多くは「斜め」からの視線ではなく、ひどく真っ当な正論だ。たとえば、「何か新しいことをやろうとすると否定から入る日本人の気質が許せない」という視聴者からの”怒りメール”に対し、有吉は「世の中っていうのはそういうもんだからね。そりゃ上の人間は新しい芽を摘もうとするし、若い奴らは反抗していくし、ね」と答える。

マツコも同調し、「自分の理解できないものは恐怖じゃない、みんな。それをうまく理解させてあげられる人が優秀な人なんじゃないの? だから、それができてないってことは、彼の努力も足りないんじゃないの? それをうまく騙すじゃないけど、うまく理解させなきゃいけないわけじゃない、上の人にさ」と続ける。「ジジイころがしがうまい人って見てると、ジジイリスペクトもしてるんだよね。ジジイの面白さだったり、自分たちには持っていない部分だったりちゃんと評価し、尊敬した上でしてるから、ジジイも心開くわけよ。『俺、若い奴は苦手だけど、お前だけは信じられるんだよな』って言わせてる奴いるじゃん」と。

視聴者からのひねくれた”あるある”な社会批判を、「怒らない」代わりにベタな正論で返していくのだ(思えば番組随一の人気コーナー『新・三大○○調査会』も、見落とされがちなベタな王道を再評価する企画だ)。

有吉とマツコはどちらもコンプレックスを抱えながら、それを理論武装する形で自分自身を守っている。それが多くの視聴者にとって自分と重なり共感を呼ぶ。似たもの同士の2人だが、その思考は少しベクトルが違う。僕らはみんなどこかで「自分は他人より物事をわかっている」と思っている。そういう「理知的な自分」の代弁者が、「自分磨き」を「泥団子みたいなもんだよね。どんなにキレイに磨いても中身は泥だよ」と断罪する有吉だ。諦観を含んだ厳しさに僕らの優越感が共鳴する。

一方で、僕らは「自分は他人より劣っている」ことに怯えている。そんな「弱い自分」の言い訳をしてくれるのが「全員、同じくらい自分のこと嫌いだし、自分のこと大好きだよ」と諭したり、「人のせいにできないから、ストレスのせいにしてるのよ!」とムキになるマツコだ。弱さを許容する虚勢に僕らの劣等感が共鳴する。

そして、そんな2人を(それに共感し、快哉を叫ぶ僕らを)夏目三久は微笑みながら否定するのだ。恐ろしい女である。

(サイゾー)

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