「荷受代行」バイトに注意 知らぬ間に格安SIM詐欺に

2016-10-25

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販売店に足を運ばなくてもインターネットで契約でき、実物も宅配便で自宅に届く。そんな格安SIMを自分の名義で契約されてしまったという相談が相次いでいるという。「知らないうちに格安スマホや格安SIMが契約されていた」というのだが……。

■荷物を転送するとお金がもらえる?

独立行政法人国民生活センターが、「『荷受代行』・『荷物転送』アルバイトにご注意!」という注意喚起を行っている。「自宅に届いた荷物を指定の住所に着払いで転送するだけで、1回数千円の報酬が得られる」というアルバイトを始めたところ、知らないうちに自分名義の格安スマホや格安SIMが契約されていた……という事例が、全国の消費生活センターに寄せられているという。

同様の注意喚起は、一般社団法人日本インターネットプロバイダー協会からも発表されている。「荷物転送のアルバイト」と「格安スマホ・格安SIM」には何の関連性もなさそうに思えるのだが、いったい何が起きているのだろうか。

■格安スマホが勝手に契約されていた

国民生活センターの発表によれば、こうしたアルバイトは主にSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて募集が行われている。仕事の依頼者が提示した「荷物を送るだけで1回数千円の報酬が得られる」という魅力的な条件に興味を持ち、アルバイトを申し込むと、氏名・生年月日・連絡先・報酬の振込先口座といった情報の他に、運転免許証や健康保険証といった身分証明書の画像を送るように求められる。

このとき伝えられたアルバイト希望者の個人情報をもとにして、依頼者を装った何者かが格安スマホや格安SIMを勝手に契約しているというのだ。
その背景には格安スマホ・格安SIMの利便性が関係している。

■24時間、いつでも自宅から申し込めるというメリットを逆手に

格安スマホ・格安SIMを提供する通信会社では、大手の通信会社のような店舗網を構えていないところも多い。そのため、新規契約の手続きはウェブサイトからの申し込みが主流だ。24時間いつでも自宅から申し込めるのが、格安スマホや格安SIMの利便性の一つと言える。
ところが、今回注意喚起された事例では、このメリットが悪用されていた。

携帯電話の犯罪利用を防止するため2005年に制定された「携帯電話不正利用防止法」に基づき、携帯電話の契約時には本人確認のために身分証明書を提示しなければならない。格安スマホや格安SIMも同様で、オンラインで契約を申し込む場合、申し込み専用のフォームに個人情報を入力し、最後にデジタルカメラやスマホで撮影した身分証明書の画像をアップロードする流れとなる。

つまり、オンラインから格安スマホや格安SIMの契約を申し込む場合には、身分証明書の画像さえ手に入れば、別人になりすまして契約ができてしまうのだ。

ただ、オンラインで申し込んだ場合、端末やSIMカードの送付先は契約時の住所に限られる。例えば、格安SIMサービスの「U-mobile」を提供するU-NEXTでは、「本人確認書類で証明された住所以外に(SIMカードや端末を)届けないことで、悪用を防ぐ」ため、送付先を契約時の住所に限定している。このことが、格安スマホや格安SIMの不正入手を試みる上で、最大かつ最後の障壁となっているわけだ。

しかし、「荷物転送のアルバイト」を装うことで、この壁も崩されてしまった。通信会社からの荷物を転送するように指示すれば、格安スマホや格安SIMの入った荷物を、そうとは知られずに別の住所へ送ることができる。

■知らずに契約していた格安スマホが犯罪に使われる危険も

国民生活センターによれば、こうして不正に契約された格安スマホや格安SIMは、犯罪に使用される可能性があるという。詐欺被害に遭うだけに留まらず、より大きな犯罪に巻き込まれる恐れもあるのだ。
通信会社側も対策に乗り出している。8月下旬の時点で200件弱の被害が確認されているケイ・オプティコムでは、同社の格安SIMサービス「mineo」のウェブサイトにおいてユーザーに注意を促すと同時に、通信会社の間で連携して注意喚起に努めるとしている。

さらに、「配送する商品外箱に目立つ形で注意喚起シールを貼ることも始めている」(mineo担当者)。格安スマホの入った荷物が届いたとき、このシールが目に留まれば、不正契約に気が付いて荷物の転送を防げるかもしれない。同様の対策はインターネットイニシアティブ(IIJ)でも始めているという。

■個人情報を安易に教えないことが第一

国民生活センターでは、不正に契約された自分名義の格安スマホや格安SIMを解約する場合でも、解約金や端末代金として数万円を支払わねばならない状況もあり得ると警告している。
身に覚えがない契約を解約するのにお金を支払うのは納得できない気もするが、「被害の申告があったときに、本当の被害者なのか、あるいは詐欺集団の一員なのか、判断することが難しい」(U-NEXT担当者)。

一度契約を結ばれた場合、その契約が意にそぐわないものであると証明しなくてはならない。今回の事例について通信会社に問い合わせたところ、各社とも申告があった際には個別に対応するとしており、具体的な対応状況を知ることはできなかったが、「不正契約の可能性がある場合は警察への相談をすすめている」(IIJ担当者)という言葉通り、まずは最寄りの警察に被害を訴えるべきだろう。

もちろん 最大の予防策は、自分の個人情報を身元の不確かな第三者へ安易に教えないことだ。格安スマホや格安SIMに関心がなくても、オンラインで新規契約の手続きが行えて、自宅で端末やSIMカードを受け取れるサービスがあるということ、そしてそれを悪用した犯罪が発生している事実は、知っておくべきだろう。

(日経電子版)

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