レフティ ~左利きの子を持つ右利きのママたちへ~

  • 2017/2/1

親子における利き手の関係は
A ママ右利き 子右利き
Bママ右利き 子左利き
Cママ左利き 子左利き
Dママ左利き 子右利き

の4つがあるわけですが、今回は主にBのママは右利き、お子様は左利きというケースについて取り上げたいと思います。
右利き同士、左利き同士、といった場合はそんなに悩ましくないものですし、ママが左利きで不便をしたけれども、我が子が右利きといったDの場合は気が楽だったりもするものです。(我が家がそうです)
この反対バージョンの、ママは右利き、子が左利きといったBの組み合わせは気持ちをわかってあげたいママにとって、困難なものかもしれません。

持って生まれたものだから、そのまま受け入れたい気持ちと出来る限り矯正してあげるのが親の責任ではないか、という思い、自分が右利きという多数派に所属しているために、気付いていない苦労があるのではないか。
そんな事が胸をよぎるのです。

色々な説があるけれど、わかっていることは少ない左利きの伝説。
著者自身、親が左利きで自身も左利き。ついでに子は右利きです。
けれども、この左利きの親から生まれた左利きの子(つまり私)は、気持ちをわかってもらえたからよかったね・・なんてものではなくて。
日本では、古来より左利きを矯正して右利き社会に馴染ませる習慣があったのはご存知のところだと思います。
現代でこそ、そのまま非矯正の生粋左ぎっちょさんが市民権を得た時代となりましたが、私の親は完全なる右利き矯正成功者で、一方私はいわゆる“両きき“と呼ばれたりする、事がらによって左右を使い分ける分担型両手使いに成長したわけです。
左手出動率7右手出動率3くらいの比率でしょうか。

ところで、利き手が左、サウスポーはどれくらいの比率で生まれてくるのでしょうか。
諸説あるなかで、“欧米の人には左利きが多い”というものがありますが、これに関しては、データが証明してくれています。
答えは、“そんなことはないですよ”です。
全人種、民族、性差、国籍、問わず、およそ10人に一人が左利きで生まれてくるという結果がでています。
ただ、欧米には日本のように左利きであることを、(別に悪い事ではないのだけれど)どこか後ろめたく、不便で、不器用に見えるのも手伝って、恥ずかしい特徴のように捉える風潮がなく、また上記の通り10人に一人、一割の人が左利きというのは同じですから、その少数派が堂々と胸をはって左利きを貫いている姿は、印象的で、目立つのもあって欧米人には左利きが多い。とう説が成り立ってきたのでしょうね。

他にも根強い説として、左利きは遺伝できまるという説もありますが(実際に、私も親から引き継いだ左利きだと思っていました)、影響があるのはおよそ20%ほどの確立だとか、遺伝の研究の中で左利き決定因子(右利きも同様ですが)はまだ発見されておらず、また、一卵性双生児(遺伝子構造が同じといわれていますね)にも、片方が右利き、もう片方が左利き、という利き手が分かれることがかなりの数あることから、遺伝での左利き、という説はいまのところ、まだ確証をもったものとは言えないのです。

右利きママに伝えたい左利きの毎日
社会は、およそ9割という多数派の右利き仕様にできています。
それゆえ、ママが右利き、子が左利き、といった場合、矯正するべきか、しないべきかを大いに悩むのです。
とはいっても、実のところどれくらいの不便や不具合があって、反対に利点やお得感があるのかがいまいち実感としてわいてこない。それが現状だと思うのです。
いくつか、右利き社会で生き抜く左利き人間からみた“工夫を要するもの”や“苦手だったもの”を挙げてみます。参考になさってください。

書道・筆順
それは右利き用にできています。
書道のみならす、日本の伝統的な作法、嗜みの部類は、ほとんんどが右手優位の人のために作られ、育てられてきたものですから、例えば、茶道・・とまでいわなくとも急須でお茶を注ぐといった日常の中にも左利きには不便に作られているお道具類やお作法が多いものです。
また、着付けを苦手とする左利きも多いものです。
多くの場合、どなたかに着せていただく事も可能な、和装ではありますが一人で着物をきる時の流れを想像してください。襟を重ね合わせる時から帯を巻く作業まで、どうしても右利き仕様の作業なのであります。
幼い頃、温泉旅館で、湯あがりに左右逆に重なった、私の浴衣姿をみて、祖父母たちは嘆いたものでした・・・。

公共のもの
改札口でカードをタッチするところ、朝のラッシュ時には手際よく、ピ!ピ!ピ!と人が流れていくものですが、そこで、左手にカードを持って身体の前をクロスしてピ!をしているのが左利きの特徴です。
身体の前を左手がクロスするということには慣れているレフティーな彼ら彼女らも、リズムよく流れるピ!ピ!ピ!の音を、独自のまごつきと共に~~~ピ!とリズムを乱している、若干の恥ずかしさや自覚を持っていたりします。
あんなものに?と右利き世界の人には笑われるかもしれませんが、幼い頃から経験してきた、社会への適応、というテーマに敏感な左利き族は緊張しながら改札口を通過します。

また、携帯電話の普及した現代ですが、電話ボックスも強敵です。
扉を開けるのも受話器を持つのも、小銭をいれたりおつりをとったり、右側にあるそれらを、左手で使いこなすことになります。似た部類では自動販売機で体をスライドしておつりをとっているのはサウスポーの宿命です。
ドアノブを持ち(右についています)開けて入って閉めるという行為も体をくるっと一回転することがしばしばです。そういったことにも慣れていくのですけどね。
銀行や役所、病院の受付などでちょっと困る、小さなストレスが差し出される朱肉の位置は決まって右上ですし、アンケートや受診表、振込み用紙などを書くボールペンは、ご丁寧に右上からひもでつながっています。くるくる巻かれた形状の、のび~るタイプのひもを精一杯左手側にひっぱって、書類の上を横切るくるくる紐を右手で引っ張ってよけながら記入するので、ボールペンを元に位置に戻す時、くるくる加減がくたびれて見えて、なんだかごめん・・な気持ちになったりします。
アンケートなどの時の下敷きのようなあれ、ライティングホルダー、パチンと記入紙をおさえるクリップ?が上についているタイプはバリアフリー、左側についているタイプの横書きホルダーの時には、書きづらいったらありゃしません。

学校生活
10人に一人ということは、くらすに2~3人はいたはずのサウスポーなのですが、右利き社会への入り口、学校生活で、なにかと常に格闘していた左利きはその最中にはお互いにあまり気付いていません。先に触れました、書道の時間はスリリングでしたし、家庭科でなみ縫いやかえし縫いをする時も、ぷるぷるふるえる手を使い頑張ったものです。
ミシンや編み物に発展してからも、反対から編んでいきたい欲求と闘い、逆バージョンのミシンがない事を呪いながら、メジャーをビー!っと引っ張れば目盛りは逆さま、あ!っと思いひっくり返してやり直す。
精一杯努力して、無駄な動きに見えるであろう、あ!!をくり返しおぼつかない手つきでこなしている姿を、不器用に見えるとか危なっかしいなんて心配されたりイライラされたり。

名札や校章をつける安全ピンは、左手愛好家にはチクチクささって、ちっとも安全ではありません。
縦書きの作文は好きでしたが横書きの科目は、ノートが黒っぽく汚れる(押して書くからね)ので、きちゃなかったのを思い出します。もちろん、手も鉛筆の黒に汚れているのです。
大人になった今でも残る左右反転現象もあります。
フレミングの法則を持っていた鉛筆を置いてあの手をしているのはクラスに三人。
その頃になると、左利き同士の親近感を抱くようにもなってきます。
自宅の学習机の上くらいは、自分に使いやすい動線でものを配置し、嬉しかったものですが、机の引き出しはたいてい右側についているもので、座ったまま左手を一番下の引き出しに伸ばし、引っ張るときには、椅子ごとひっくり返るか、体のスジがどこかおかしくなっているような痛みを伴います。
他にも、ハサミ、彫刻等(角刀、丸刀は〇平刀で斜めになっているのが×)給食当番の時には、スープ用レードル(おたま?)担当にならないよう細心の注意を払ったり、いただきますの後に、はじめにするのは配膳されたお箸をひっくり返し、向かい合って座る友達に、鏡を見ているみたい。と言われながらうふふと笑い返します。

休み時間にするトランプは扇形にして持ち札を持った時、数字がみえずもたつき、腕時計は左手につけるのが正式だと親から言われた私はすぐにベルトがいたんだり汚れたりしました。しょっちゅうベルト交換にいき、腕に巻く時も利き腕に
利き腕じゃないほうの手を使って巻くので、いびつな時間ロスが見られたのでした。

社会人になってから少し暮らしやすくなる
料理道具をはじめとするお道具類は缶きりが最大の難関ですが、それでも大きくなるまでに、ひとまず最低限のことはなんとかこなせるようになるものです。
日々、世の中に適応していこうとする努力は左利き生まれの才能でもあるでしょう。
だからといって、持って生まれた左利きを捨てた憶えは毛頭なく、取るに足らないこと、プライベートな場面では、いつものうっぷんをはらすかのように左利きライフが濃厚になったりします。
ボーリングに行けばボーリング球を重さで選ばず指穴で選ぶ、という自分だけのコツみたいなものも身についてきます。右手の指との配列が逆なので少しサイズが合わないけれど左手でも投球可能なボーリング球をチョイスするのです。
百マス計算の出現の頃には(左側の縦軸が隠れるのです)いよいよ左で鉛筆を持つ事への不利を思ったものですが、もう大人になっていた私は、左手でも右手でも鉛筆を持てるようになっていたのです。
もちろん、どうしてもこっちの手でしか文字が書けない、という方も多く存在しますが、その多くは、右利き生まれ右利き社会、で育った人です。
左利き生まれ、右利き社会、で育ったちびっ子は、多かれ少なかれ、これは、こっちの手、これはこっちでもいける。というものを持っているものです。

ネックレスの金具やベルトといったファッション道具達ともいつかは折り合いがついてきますが、ハート型のバックルが逆さまになってお尻ベルトになっている時に、そっと教えてあげれば必ず、(左利きにとっては)反対巻きもできるようになるので安心してくださいね。

これも沢山ある説のひとつですが、左利きに天才が多いというのがありますが半分正解で半分不正解と私は考えています。
ピカソやミケランジェロ、ダヴィンチにモーツァルト、ベートーベン、バッハ、エルヴィィスプレスリー、ポールマッカートニーやアインシュタイン、ジェームスブラウン、ナポレオン、ビルゲイツにオバマ、チャップリンやアイルトンセナ、日本でも坂本龍一さんや松本人志さんなど各ジャンルのそうそうたる左利きの天才や歴史に名を残した著名人がいらっしゃるのもあって、左利きは右脳が発達しているからではないか?
といった右脳、左脳、論争もいまだ根強いのだと思われます。

けれども私は思うのです。
左利きに数多の天才がいるのも本当ですが、右利きの天才だって、やっぱり沢山いるわけで、これに関しては、右利きだから、左利きだから、といった理由が直接的原因ではなかったのではないか・・と感じています。

ただし、後天的に能力を鍛えられる要素が左利きには多いということに着眼すると、世の中の多くの道具が多数派の右利き用に作られている中で、左利きの人は必然的に工夫やアイデア、練習をする、といった事をする頻度が高いということで場合によっては、過度のストレスとなる場合もあるでしょうが(本人の性格によるでしょうね)手先を使う緻密な作業や、どう対応すべきか、といった問題への取り組みに慣れているということが何かしらの優れた能力への要素となっているのでは?なんて思うことはあります。

今の時代、左利き専用グッズも多く、両利き用のそれらも沢山あります。
そんなにストレスを感じなくとも、左利き生活をこなすことが可能になってきました。

若い世代に“左利きなんだ。かっこいい~”と言われたり、年配の方々から“ぎっちょ”とか“無作法”と冷たい目線をちょうだいしながらもカウンター席では、左端が開いているか入店した時にささっと目を配り(お箸をもつ手が隣の人とぶつかるからね)、ビンやチューブの蓋が開かない時に、左手の親指で押すことのできる左利きは握力が強いわけではないのに、それらを開けて感謝されたりします。
走り高跳びの授業や、スノーボードの時にも目の前のコースは混み合っていません。

耳掃除やアイメイクといった、自分をメンテナンスするさいにも~だいたいのことは両方の手が対応可能~になっている左利きは左右両方に、均一なサービスを施す事ができます。
一方で、とっさの時、人と握手をするときに、左手を出してしまい、あ!とあわてることもありますが握手をするほどの間柄なのです。
相手も笑って、こっちも笑って、親しみを増して握手をすることも悪くないものです。

罪悪感とまではいわないまでも、子供のころ、少しばかり後ろめたかった左利き。
子どもの頃は、いつも左ポケットばっかり膨らんでいたし、不便な事も多く、嫌いなことや苦手な事も多かったけれど、成長とともに、それらも減って、暮らしやすくなってきた、というのが私の経験です。

左利きに生まれてよかったこと
不便もあるかわりに、よかったことだってもちろんあります。
最後に、今振り返ってよかったと思う事をひとつ。

世の中が自分仕様には出来ていない事を、わりと早い段階から理解することができたこと。

です。これは社会人になってから大いに役立ちました。
先にも述べました、カウンター席で自分がどこに座ることがスムーズな運びになるのか、とか、習い事はじめ人には無理なものや有利なものがあることを見つけ出す習慣(資質というのかな?)。
そういった、まわりとの協調、気を配ること、向き、不向きがあることなどを自然な事として、思考の原点に持てたことです。

いかがでしたか。
多くの右利きのママ(全体の9割)がもし我が子が左利きだった場合、気付いてあげたいけれど、気づきにくいあれこれをまとめてみました。

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