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便秘に効く漢方薬、その服用の注意点
- 2015/10/21
女性の約80%は便秘の悩みを抱えていると言います。便秘を解消するには、整腸剤などの方法もありますが、漢方でも便秘解消に効果的なものがあります。ここでは、便秘に効く漢方の種類とその服用の注意点についてまとめています。
【便秘の原因】
便秘は何らかの原因で腸が正常に働かなくて起こる症状です。「肌は内臓の鏡」とよく言われますが、腸内環境の乱れは直接お肌トラブルの原因になります。特に便秘が続くとニキビや肌荒れだけでなく、口臭や体臭の原因になったりすることもあるので、お通じに異常を感じたらできるだけ早く改善したいものです。
女性に多い便秘の原因は大きく分けて以下の二つです。
・痙攣性便秘・・・精神的ストレスや緊張などで腸が痙攣し腸の蠕動運動が正常に行われなくなる状態です。ウサギのフンのようなコロコロの便が特徴です。
・弛緩性便秘・・・食物繊維不足や運動不足などで腸の働きが悪くなって起こる便秘です。
【漢方で処方される便秘薬】
便秘で最もよく用いられる漢方薬は「大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)」です。便秘に対して比較的即効性もあり、体力がある人向けの薬です。
あまり、体力がない人に対しては「桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)」がよく処方されます。
また、コロコロした便が出る、水分不足から起こる便秘には「麻子仁丸(ましにんがん)」や「潤腸湯(じゅんちょうとう)」という漢方が処方されることもあります。
これらの漢方には「大黄」などの下剤作用のある成分が含まれていますので、飲んだら比較的すぐに効果が現れてきます。また人によっては、その生薬が効きすぎて、下痢になったり腹痛などの症状を訴える人もいます。
その場合は、下剤作用のある生薬を含まないものを、長期的に服用し腸の働きを正常にしていくという方法がとられます。
いずれにしても、医師や薬事師の指示に従って漢方を選び服用しましょう。
【漢方の便秘薬を服用する際の注意】
下剤効果のある「大黄」などの成分は、即効性がありよく効きますが、依存性が高いことでも知られていまうす。長期間服用していると「便秘薬依存症」になることがあるのです。「便秘薬依存症」とは1年以上にわたる長期間の便秘薬の服用により、便秘薬を使用しないと通便ができなくなる症状の事です。そのまま放置していると、最悪の場合大腸がんを引き起こすこともある、たいへん危険な状態です。
これらの生薬を含む便秘薬は、習慣的に服用することを避け、医師の指示に従いましょう。
以上、便秘に効く漢方薬とその服用の仕方でした。体質改善のために、漢方なら何でも良いと思われがちですが、服用の仕方を誤ると逆に症状を悪くすることもありますので、必ず専門家のアドバイスを受けてから服用することにしましょう。