これからもっと買い物が便利になる?ビットコインの仕組みを整理!
- 2015/6/16
今年の2月、仮想通貨ビットコインの取引所だったマウント・ゴックスが取引を停止し、世界中で混乱が発生しました。一度は信用を失いかけたビットコインでしたが、その後また存在感を増しつつあります。特に海外ではネットを通じた商品の販売・購入などの決済手段として広がっています。日本でも楽天が導入しようとしているようですが、そもそもビットコインとはどういうものなのでしょうか。どういう利便性があるのでしょうか。今回はビットコインについての基本的な仕組みを解説していきましょう。
ビットコインって何?
ビットコインは2009年から普及しはじめた仮想通貨で、金融機関を媒介せずに一対一で取引できます。仮想通貨にはビットコイン以外にものも存在しますが、ビットコインが一番有名です。
一般的な仮想通貨は、取引所を通じて既存通貨(ドル、円、ユーロなど)と仮想通貨を両替することで手に入れることが出来ます。ビットコインも同じように両替することで入手できますが、それだけでなく「採掘」することでも手に入れることができます。
この「採掘」の仕組みは複雑なのですが、「miner」というビットコイン採掘ソフトを使ってビットコインの発行量や流通させる時期に関する数学的な問題を解くことで、採掘させる量が決められるというものです。通常の通貨は日銀のような中央銀行によって発行量が決められますが、ビットコインには中央銀行にあたるものがないため、ビットコインを持つ人それぞれが中央銀行の役割を肩代わりして発行量を決めるのです。その対価としてビットコインを手に入れることができます。
これが簡単なビットコインの仕組みですが、ビットコインが既存の通貨に対して優れているのは、金融機関を通さずに直接やりとりすることができるため、手数料が低く抑えられ、あらゆる国で使うことができるということです。入手したビットコインは「デジタルウォレット」に貯められ、簡単に送受信することができます。このようなメリットがあるため、マウントゴックスが取引を停止し、その信用性が揺らいでも多くの企業が採用しているのです。
これから広がるかもしれない新しいしくみ
ビットコインは現在は多くの取引所が誕生して、簡単に両替できるようになっています。ビットコインは発行量が制限されているため、基本的に価値が上がり続ける傾向にあります。当初ほぼゼロドルからスタートしたビットコインの価格は、最高値で1200ドルまで上昇、現在は300ドル程度で落ち着いています。しかし今後はさらに上昇するとも予想されています。そのため現在は投機的に利用されることが多いです。
しかし海外では「Wikileaks」や「WordPress」などがビットコインを現金と同じように決済に利用できるように認め、さらにGoogleやAmazonも導入を検討していると報道されています。ネット通販や金融業界を中心に、ビットコインの注目度は上昇しているようです。日本ではまだ浸透していませんが、今後海外での導入がすすめば、日本でも数年以内に日常的に利用するようになるかもしれません。国家が財政危機や金融危機を繰り返せば、既存の通貨に対する信用度は下がります。そうすれば、いつかはビットコインのような仮想通貨が世界の基軸通貨となる日もくるかもしれません。今後の動きに注目です。