20代女子の定番映画5選……その4「グッド・ウィル・ハンティング」

  • 2016/7/19

20代女子に観てもらいたい定番映画第四弾です

その4 「グッド・ウィル・ハンティング」

信じて一歩踏み出すしかない。

 
ボストンにあるマサチューセッツ工科大学。教壇で講義をするランボー教授(ステラン・スカルスガルド)は、フィールズ賞を受賞したこともある数学の権威。優秀な学生を求めるため、大学の廊下に難しい問題を書き、挑戦してみろと学生達を煽る。
優秀な学生たちが、問題に戸惑う中、その難しい問題を一晩でといてしまった人物がいた。それは、学生ではなく、清掃員として働くウィル・ハンティングという青年だった。
ランボー教授は、ウィルの天才ぶりに驚き、自分の研究室で働かないか? と喧嘩で人を殴ったため、収監寸前だったウィルを救う。
ただし、条件があり、週に1度、精神科医との面談をすること。

ウィルは、ランボー教授も驚くほどの素晴らしい頭脳の持ち主の天才だが、幼少期に虐待を受けていたトラウマから人とうまく関わることができず、荒れた生活を送っていた。
楽しみといえば、親友のチャッキー(ベン・アフレック)、モーガン(ケイシー・アフレック)、ビリー(コール・ハウザー)の四人で、毎晩飲みに出かけることだった。
そんなウィルが素直に精神科医の話を座って聴き続けるわけもなく、逆に手玉にとって先生たちをバカにしてしまう。
名高い精神科医たちは、プライドを傷つけられ、怒ってウィルの面倒を見てくれる人はいなくなってしまった。
こまったランボー教授は、大学時代のルームメイト、ショーン・マグワイヤ(ロビン・ウィリアムズ)に頼むことにした。
「お前と同じサウスボストン(スラム)出身の青年を助けてくれないか?」と。

 
映画のタイトルのグッドウィルとは親切とか好意、善意という意味。
幼少期のトラウマから、人を信じることができないウィルは、今まですべて人のグッドウィル(好意)をハンティング(狩る)して潰してきたのです。
そんなウィルを救うことになるのは、高名な精神科医ではなく、現在は、コミュニティカレッジで教えているショーン。
ショーンも有名精神科医と同じように、ウィルにプライドをズタズタに切りつけられてしまう。しかし、そこから怒って逃げ出すだけではなく、「なぜ、ウィルはそんなことをするのか?」という疑問を考え続け、ウィルの問題を探し当てることができたのです。
ショーンに自分の問題をズバリ言い当てられたしまったウィルは、一言も言い返せず、ショーンのカウンセリングを受けることになるのでした。

 
ショーンもまた、心に深い傷を負っていて、ウィルのカウンセリングをしていくうちに、自分の問題にも直面し、向き合わなければならなくなる。
ウィルとウィルに関わる人たちの心の交流と成長の物語なのですが、ここに全部のストーリーを書いてしまいたいほど、あらすじにするのがもったいないエピソードばかりなのです。

主演のマッド・デイモンとベン・アフレックの共同脚本なのですが、無名の俳優だった二人が、その後大活躍することになるのも納得の素敵な脚本です。

そして、登場人物が、みな素晴らしい人柄の人物ばかり。
ウィルを救う精神科医ショーンは、昨年2014年に、残念ながら亡くなったロビン・ウィリアムズ。
マシンガントークでコメディの印象が強いロビンの、弱い一面を垣間見てしまう気がします。明るいロビンが好きだった方は、今観ると少しツライかも。
やさしい笑顔と悲しげな表情が印象的で、「ひょっとしたら、この役柄が一番本人の気質に誓いのかも」と思ってしまいました。この作品でアカデミー最優秀助演男優賞を受賞していますので、間違いのない名演技を観ることができます。

ウィルの恋人役のスカイラー(ミニー・ドライバー)も、とても素敵な女の子。
決して絶世の美女ではないですが、自分の意思をしっかりと持った女性。
13歳の時に亡くなった父の遺産でハーバード大学に通うしっかり者。
ウィルやウィルの友人も見下したりせず、人ときちんとした関係を築くことができる姿に憧れます。
ウィルは恋人のスカイラーに、嫌われるのが怖くて一歩を踏み出せないのですが、二人はきっと一生のパートナーになるのではないかなと思わせる相性のよさ。恋人になる人との出会いで、いつか、「今までと何か違う。」という出会いが訪れる日がきます。スカイラーはそれを感じていて、素直にウィルに「愛してる」と言うことができるのです。あとは、ウィルが一歩を踏み出せるかどうかなのですが。
いつかそういう出会いが訪れる日がきたら、余計なことを考えずに、スカイラーのように自分の心に素直になってつかみ取って欲しいと思うのです。
そこが今回、この映画をおススメした理由のひとつです。

人を信じることは。大切だけどむずかしい。
人のことを考えることは、素晴らしいがむずかしい。

ウィルの才能を見出したランボー教授はウィルをとてもかわいがります。
教授の助手のトム(ジョン・マイトン)は、いきなり天才のウィルが現れて、ひょっとしたら面白くないこともあるかもしれません。
しかし、ある日、トムはウィルにこんな助言をします。
「才能をもった学生がいても、大抵の学生は、教授からバカだと思い込まされている。それを認めてくれる先生に出会うことは幸運なんだ。ランボー教授は君といて楽しいんだよ。君の敵ではない。感謝してもいいんじゃないかな?」
ランボー教授が楽しんでいる姿を見るのは、トムもうれしいのでしょう。目立たないけれど、彼にグッドウィルを抱いているのです。

さらに、感動するのは、ラストシーンの少し前、建設現場の休憩中にウィルの親友チャッキーが言った言葉。
本当に心から大切に思っていないと言うことのできない、いわゆる「苦言」をウィルに言います。
それはぜひ、映画をみて確かめてください。
私は、トムやチャッキーのような人物にこそ、幸福が訪れますようにと願わずにいられません。

 
人のことを考えるというのは、良い事を言うだけでは、おさまりません。悪いことも苦言として言わなければならない。それで、ムカッとすることがあっても、あとで、「あれは、私の為を思って言ってくれたのか」と思うと、不思議と感謝の気持ちに変わってきます。私の為にそこまで考えてくれたのかと心がじわじわと温かくなるのです。

そういう人が、周りにいれば、あなたも愛すべき人物ということです。

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