EU離脱?ギリシャ経済はどうなるか

  • 2015/6/8

ギリシャ危機から現在まで
 2015年1月のギリシャ総選挙では、反緊縮を掲げた急進左派連合が政権を獲得しました。この選挙結果は欧州経済を不安定にするものだとして、世界がギリシャに注目しています。

 ことの発端は2009年のギリシャ危機までさかのぼります。2009年ギリシャは総選挙によって政権交代しました。しかし新政権によってこれまで財政赤字が少なく発表されていたことが明らかになり、ギリシャの財政問題が表面化しました。それまではGDP比5%程度と考えられていた赤字は、実は12%以上もあったのです。

 ギリシャ政府は財政健全化のプランを作成しましたが、これは楽観的なものであったため、ギリシャ国債は暴落し、デフォルトの不安が高まりました。ギリシャの信用低下はユーロ安につながり、ユーロ安は欧州経済全体のマイナス要因となりました。結果、世界で株安が発生しました。

 そこでEUはギリシャに対して財政支援策を発表しましたが、これはギリシャ国民に少なくない負担を強いるものでした。それは増税、年金改革、公務員の削減、公共投資の削減などの緊縮的なもので、ギリシャ国民はこの支援策に反感を持ち、暴動やデモも発生していたのです。このような背景から、今回の反緊縮派政権の誕生になったのです。

今回の選挙の意味とは
 今回の選挙で生まれたチプラス政権は、緊縮を破棄することを目指しています。支援策は2月いっぱいで終了する予定になっており、通常支援策は引き続き継続されるものなのですが、チプラス政権はこのまま破棄するつもりのようです。

 とはいっても支援策が打ち切られてダメージを受けるのはギリシャです。そのためチプラス政権としては財政健全化の努力はするが、EUから強いられているような緊縮には従わない、という主張を行なっているのです。チプラス政権は6月までの「つなり措置」を求めていますが、EUはこれには応じない姿勢を見せています。結果、ギリシャとEUは溝を深めることになっています。
ギリシャ

このままでは離脱もあり得る?
 ギリシャ経済が悪化すればEU全体に悪影響が出ますし、かといって支援策を続けることはギリシャ国民の生活を犠牲にすることになります。さらにこのようなEU内の問題を抱える国に対して、ドイツやフランスのような国は一方的に支援しなければならず、どちらの国からも不満の声は高まっています。

 このまま対立が深まればギリシャのEU離脱の可能性もあり得ます。ギリシャ以外の国でも反EUの声が高まっており、離脱する国があればEU全体の一体感が失われてしまうのではないでしょうか。互いに歩み寄って政策が実行されることが望まれています。

関連記事

ライター体験レポート

  1. ●高濃度に配合された噂の商品「メディキュアプラセンタドリンク」を購入してみた! 年齢とともに肌トラ…
  2. 肌トラブルを解決してくれる新しい発想の「バブルジェル」 25歳を過ぎてから化粧のノリが悪くなり、旦…

おすすめ記事

  1. メイク用品
    この時期はメイク用品にも新たな彩りが加わる季節ですね。 可憐なピンクや夏を先取りしたような鮮やかな…
  2. 大好きな彼と一緒に住める、とワクワクしている女性必見です。同棲するとやはり年中一緒にいるわけですから…
  3. オシャレ 夏のグルメ
    いよいよ夏に突入!楽しいこといっぱいの夏がやってきますね。 夏の楽しみの1つとして、やっぱり外で飲…
  4. 富山市ファミリーパークは、富山県富山市にある動物園です。呉羽丘陵の里山を生かした園になっており、飼育…
  5. 目の下にクマが出来てしまうと疲れて見えてしまったり、老けて見えてしまいます。 今回は、女性の3人に…
  6. 分け目をかえるたびに、たまに、光り方がちがう毛が混じっていることが。個人差がありますが、早い方だと、…
  7. 空気女子
    もう日本では小悪魔という言葉が定着し、どんな男性も惑わせてしまうと有名で小悪魔についてや小悪魔になる…
  8. 最近話題の「おにぎらず」を知っていますか? おにぎりより平たくて、半分に切っているので、中身が見え…
  9. プールサイドで日焼けする女性
    夏は、海に山に、テーマパークや海外にと、いろんなイベントが目白押しですよね。 強い日差しの中、長時…
  10. お茶でコミニュケーション
    ☆価値観のお話☆ 人と自分を比べて大きく違うことのひとつに、価値観というものがありますね。 どう…

カテゴリー

ページ上部へ戻る