恋を実らせるために知っておきたい出会いの心理学
- 2015/7/22
一目惚れという言葉があるとおり、第一印象はとても大切です。
初めて会ったときに与える印象がその後のその人との関係を決定づけてしまうことがあります。
心理学の言葉に、ザイアンスの実験で有名な「熟知性」というものがあります。
熟知性とは「よく顔をあわせる人とは親しくなりやすい」というものです。
同じ場所にいて、同じ時間を過ごしていれば人は自然と仲良くなっていくということですが、第一印象が最悪で、会えば会うほど嫌いになっていくということもあります。
「熟知性」が機能するのは、第一印象が悪くなかった場合のことなのです。
つまり、第一印象が良い場合と、第一印象では普通だった場合が、その後の慣れが親しみに変わっていく場合なのです。
もちろん、第一印象は最悪だったけれど、その後話しているうちにとても親しくなったということはあります。
ですが、わざわざ第一印象を悪くして、その後その人とは二度とうまくいかないかもしれないというリスクを冒す必要はありませんよね。
第一印象は良いに越したことはありません。
第一印象をクリアすれば、熟知性の法則です。
親しくなりたい人、親しくなる必要がある人と、できるだけ顔をあわせるようにします。
とくに恋愛において相手とうまくいくためには、何度も顔をあわせることが大切です。
好きな人がいて、まだ付き合っていないなら、LINEやメールなどデジタルな方法でつながるよりも、何度も顔をあわせたほうがうまくいく可能性が高くなるということです。
実際に心理学には「ボッサードの法則」というものがあります。
これは、「物理的な距離が遠いほど、結婚する可能性が低くなる」というものです。
遠距離恋愛が難しいということを説明するときによく用いられる理論です。
「遠くの親戚より近くの他人」という言葉もありますよね。
恋愛関係だけでなく、近所づきあいでも、隣人ともっとも親しくなりやすいという実験結果もあります。
これは隣の隣に住んでいる人よりも隣に住んでいる人とのほうが、はるかに仲良くなりやすいというものです。
でも、ただ顔をあわせているだけで、本当に親しくなれるのでしょうか?
何度も顔をあわせていると、その人と親しくなりやすいのは、その人のことがわかってくるからだと考えられます。
その人がどういう人だかわかるから、話しやすいですし、どういう答えを返してくるのかもわかってきます。
何度も会って話すうちに心理的な距離が縮まって、一緒にいて安心できる、信頼できる、となっていくのでしょうね。
そうなると、聞き上手ということも良い関係を築くのに大切な要素だとわかってきます。
ここまでまとめると、
第一印象が悪くないなら、できるだけ何度も会って話をよく聞いてあげれば、その人とかなり親密になれる可能性が高いということになります。
なんだか当たり前のことを言っているようですが、恋愛には応用できそうです。
最後に恋愛において第一印象を劇的によくできるかもしれない方法をひとつ。
それは、「つり橋効果」と呼ばれるものです。
つり橋で実験したからそう呼ばれるのですが、これは「ハラハラドキドキするような状況で出会うと恋に落ちやすい」というものです。
「つり橋効果」をうまく応用するなら、最初のデートは絶叫マシンのある遊園地とか、ホラー映画を観に行くとか、東京スカイツリーの展望デッキのような高いところがよいということになります。
ただ、あまり混んでいるところだと、並んでいるうちに疲れてしまってうまくいかないかもしれません。