ようこそ珈琲道へ~コーヒーカップを選んでみる~
- 2016/8/18
おうちカフェを愉しむことも増えました。お客様へのもてなしにも身近な人への思いやりにも一杯の珈琲へ熱い思いを添えて・・。
いつもと同じ珈琲もカップをかえると気分まで変わることがあります。今回はコーヒーカップについてご紹介します。
広がっている?それともまっすぐ?
まず、よくあるのが縁が広がっているタイプとまっすぐなタイプのカップです。この縁の形状により、味の感じ方が違ってきます。それは舌にある、味を感じる部分と関係があります。
舌は舌先が甘さと辛さ、奥(舌根部)が苦味、中間と両サイドが酸味、と場所によって感じる味が違います。縁が広がっているカップで飲むと、すぐに珈琲が口の中に広がるため、まず舌の左右にある酸味を感じる部分を刺激します。(※ 珈琲における酸味とはフルーティーだったりベリー系だったりといった、果物のような味わいのことを指します)
一方、縁がまっすぐなカップで飲むと、珈琲が一気に舌の奥に届くため苦味を強く感じるというわけです。(※ 苦味のあとに甘さを感じるのが上質な珈琲といわれています)
カップの厚みはぽってり?
また、カップの厚みは、口当たりに関係してきます。縁の薄いカップは口に当たる感覚が繊細なので、軽やかな味わいを感じやすくなります。ぽってりとした、縁の厚いカップでは、しっかりと口に当たるため、くっきりとした味わいを感じやすくなるのです。
そのため、縁の薄いカップは軽やかな酸味系に、厚いタイプはしっかりした苦味系の珈琲によく合います。(最も苦い珈琲、エスプレッソ用カップです)
珈琲豆との相性はつまり?
縁が広がらず薄いタイプ・・・口当たりのよいまろやかなコクを楽しめます。
縁が広がって薄いタイプ・・・軽やかでキレのある味わいが楽しめます。
縁が広がらず厚みのあるカップ・・・くっきりとしたまろやかなコクが楽しめます。
縁が広がって厚みのあるタイプ・・・しっかりしたキレのある味わいが楽しめます。
いろいろと試して、自分好みの珈琲と相性のよいカップをみつけてみたり、珈琲豆の種類によってカップを使い分けるのもまたおもてなし上級者なのかもしれませんね。反対に、自宅にあるカップに合わせて、珈琲を選んでみるのも面白く・・・。とはいえ、嗜好品は十人十色だからこそ、豊かな文化となっていくのですから豆知識のもと、ご自分のお気に入りを見つけてみてくださいね。