山のぼせ続出!博多の夏は山笠が熱い
- 2015/8/3
福岡県福岡市の博多地区で毎年7月1日から15日にかけて行われる「博多祇園山笠」。博多では何かに熱中してしまう人のことを「のぼせもん」と言います。山笠の行われる2週間、山笠に夢中になる「山のぼせ」と言われる人が続出してしまうほど熱いお祭り。今年の夏は博多の街であなたも山のぼせになってみませんか?
じっくり鑑賞、一緒に写真撮影「飾り山笠」
「飾り山笠」は博多人形を飾りつけた高さ10mほどのを山笠です。福岡市内の天神地区、博多地区の計14ヶ所に出現する飾り山笠は、7月1日から15日の期間中ずっと飾られています。飾り山笠は表と裏の2面にそれぞれ豪華な飾りつけがされ、櫛田神社を向いている方を「表」、反対側を「見送り」と呼びます。表には「武者者」と呼ばれる歴史上の人物達を、見送りにはアニメなどのキャラクターが描かれます。圧倒的な迫力で迫ってくる飾り山笠の数々ですが、一つ一つ巡って見比べる楽しみがあります。高さ10mなので少し難しいですが、何とか一緒の写真を撮れれば素敵な思い出になりますね。
メインは「追い山笠」、チャンスは他にも
山笠をかつぐことを「舁く(かく)」と言い、飾り山笠に対して実際に動かす山笠を「舁き山笠(かきやまかさ)」と言います。この舁き山笠を博多総鎮守である「櫛田神社」に奉納します。7月15日の奉納である「追い山笠」が博多祇園山笠のメインであり、早朝5時にスタートします。追い山笠はテレビ中継もされますが、間近に迫る山の迫力は生で体験してみたいところです。しかし、条件が合わずに追い山笠を観るのは難しい人でもチャンスは他にもあります。15日の追い山笠まで、博多地区では「追い山笠ならし」や「流舁き」などのいわば追い山笠の練習を観ることができます。他にも天神地区で行われる「集団山見せ」で一同に会する山を観ることもできます。チャンスは何度でもありますので、是非楽しんでみてください。
山笠のもう一つの魅力「子ども山笠」
お祭りの前半、舁き山笠の無い時期に子ども達による山笠が行われます。博多地区の小学校や地域の小学生による舁き山笠なのですが、なんと大人の山笠の3分の2の大きさがあります。肩に擦り傷やたこを作りながらも一生懸命山笠を舁く姿が心を熱くします。また地元のテレビ局が主催の「子ども山笠教室」もあり、博多地区以外の子ども達でも山笠を実際に体験することができます。山笠の伝統を学びながら実際に参加することで、子どもにとっての特別な思い出ができる絶好の機会です。
博多祝い歌(祝いめでた)に博多手一本
山笠期間中にも目にすることがあるかもしれないのが「博多祝い歌(祝いめでた)」と博多手一本です。博多祝い歌は主に結婚式や宴会などのお祝いの席で歌われる祝い唄で、通常3番まで歌われます。山笠では最初に櫛田神社に入る一番山笠だけが1番だけを歌います。そしてお祝いの席や会合などを締める際に行われるのが「博多手一本」です。通常の一本締めとは一風変わった拍子がとられるので、初めての人は戸惑ってしまいます。どちらも博多独特の作法ですが、せっかくですので機会があれば是非博多っ子と一緒に参加してみることをお勧めします。
博多の街を熱くする山笠。色々な楽しみ方がありますので、お気に入りの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょう。