赤ちゃんを「可愛い」と思えないとき その5
- 2016/9/26
赤ちゃんが生まれたその日から、自分の子を可愛く思えないというお母さんは稀でしょう。私だって、当初は寝顔をいくら見ていても飽きませんでした。それが、暖かな感情はいつの間にか冷えて心が凍りついていたのです。今から思えば、非常事態でした。心の不調は体にも現れます。常に疲れきって、外出する気にもなりませんでした。ですから、もし今この記事を読んでいるあなたが「自分の赤ちゃんを可愛いと思えない」状態なら、緊急事態だと思って心と体を癒してあげてください。
自分の気持ちを知ろう
まずは、自分の一番のストレスがなんなのかをはっきりさせましょう。紙に書きだしてもいいですが、一番てっとり早いのは、現在進行中の人を含めた育児経験者と話すことです。もし、人に会うのは気が進まない、考えるのはおっくう、という人がいたら要注意。今、疲れやストレスがピークになっています。心が石のように固まった感じがしませんか?かつての私のように、子どもが笑っても泣いても心が動かず、無感動になっているかもしれません。そんな方こそ、辛いかもしれませんが、自分と向き合いましょう。できれば、悶々と考えるよりも誰かと話した方が楽ですよ。
自分が今どんな気持ちなのか、辛い気持ちはどこからきているのか。それらがはっきりするだけで、気持ちが随分軽くなるはずです。気の置けない友だち、世話好きな近所のおばさん、職場の先輩、誰でもいいです。相談したい育児経験者がいなければ、近所の保育園に相談する方法もあります。ほとんどの自治体では、その地域に住む人なら誰でも育児相談ができる保育園を指定しています。直接話すのが苦手なら、ノートでもネットの掲示板でもいいです。正直な気持ちを文字にしてみましょう。
まずは体を休めよう
気持ちの整理がついたら、どうすれば心と体が楽になるかを考えましょう。体についてはどうすればいいか、はっきりしますよね。眠たいなら寝る、どこか痛いところがあるなら、病院や整体に行く。まずは、何もしない時間や横になる時間を増やして、体を休めましょう。家事も元気が出てくるまでは最低限のことしかなくていいです。出産自体、体をかなり傷めます。そこに疲れが加わると、回復がかなり遅れてしまうのです。個人差はあるでしょうが、最初の2カ月じっくり休むと後が違うよう思います。疲れも慢性化すると、回復に時間がかかってしまいます。
私は、二人目の時には、最初の2カ月は洗濯物を干すくらいしか家事はしませんでした。食事は宅配。掃除は夫に頼みました。赤ちゃんが泣いても、オムツ交換や授乳が必要なく、異常を感じられなければ「がんばってね」と声をかけて、寝てしまう時もありました。そうすることで、2カ月で妊娠前の体力に戻ることができました。産後から布オムツだ母乳育児だとはりきっていた一人目の時は、1歳半頃まで常に疲れていたので、雲泥の差です。
体を休めたら、次は心を休める番です。
(次に続く)
作成:東 よしえ