時がゆっくり流れる、ブラジルのカフェ文化
- 2017/3/27
【ブラジルの食習慣とカフェタイム】
Olá!皆さんごきげんいかがですか?
ブラジルと言えばコーヒーと音楽。常にどこかのテレビチャンネルでは音楽が流れ、夕方頃にはどこからともなくコーヒーの良い香りが。
ブラジルの家庭で広く定着している夕方のカフェタイム、多くの人々にとって一日の中でも楽しみなひと時です。
日本では朝・昼・夕と、3食しっかり食べることが一般的なのに対し、ブラジルでは朝夕軽めで昼食をしっかり食べることが多いのだとか。
朝にはパンやシリアル、フルーツなど簡単に準備できるものを、昼はご飯やパスタにお肉などを家庭で調理したり、特にサラリーマンはレストランのブッフェでゆっくりランチすることも。
ちなみブラジルのレストラン、大抵何処も昼はブッフェ形式で、夜はバーとして営業するお店も昼はブッフェ目当ての人々で賑わっているのです。
そして夕方のカフェタイム、この時間は人によって夕食の代わりになったり、しっかりめのスナックになったりするのだそう。
カフェタイムを始める時間も家庭によって違いますが、日本で言う3時のおやつよりは遅めの午後5時頃~でしょうか。
私の義理姉宅ではいつも午後5時頃になると「Toma Café? コーヒーにしようか?」と姉が皆に声を掛け、テキパキと準備を始めます。
すると外で遊んでいた子供達は嬉しそうに走ってきて、賑やかなカフェタイムの始まりです!
それぞれお気に入りのスナックをお皿に取り、好みの飲み物片手にお喋りが止まりません。
こうして皆で楽しくテーブルを囲んでいると、昼間忙しく働いていた頭も心もリラックスして、いつまでもカフェタイムをしていたくなります。
ちなみに、我が家は主人が仕事後お腹を空かせて帰ってくる為、カフェタイムはパスして日本のようにしっかり夕食を食べます。
でも、料理する時間が無い時はこのカフェ文化を利用して、サンドイッチだけなんてことも!
カフェタイムは本格的にも簡単にもできるので、忙しい人にとっても嬉しい習慣ですね。
【カフェのお供に、ブラジルで人気の美味しいスナック】
ブラジルのカフェタイムでは、一体どんなものが食べられているのでしょうか?
私は義理姉宅の他に、主人の友人宅でもカフェタイムをご一緒することがあるのですが、必ずどの家庭でも登場するのがPão Francês というパンです。
ポルトガル語でPão=パン、Francês =フランスで、そのままフランスパンという意味ですね。
日本でポピュラーなフランスパンと言えば、細長くて外も中もしっかりした噛み応えが特徴だと思いますが、ブラジルのものはコッペパンを少し短くしたくらいのコロッとした大きさで、ソフトフランスくらいの固さが特徴です。
焼きたてのPão Francês は外はカリカリ香ばしく、中はフワフワモチモチしていて、飽きのこないシンプルな美味しさがたまりません。
お好みでハムやチーズ、バターを塗っていただきます!
このPão Francês、朝食にも食べられることが多く、毎日行きつけのパン屋さんで大量に買っていく人も!
ブラジルの街中にはパン屋さんがあちこちに見られ、スーパーマーケットの一角にも当たり前のように立派なベーカーリーコーナーが。
ブラジルの人々はそれぞれお気に入りのパン屋さんやスーパーマーケットで、美味しいパンを求めて列を作るのです。
Pão Francês に次いでよく登場するのが、Pão de Queijoというちょと変わったパン。
日本でも”ポンデケージョ”と聞けば、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Queijoというのはポルトガル語でチーズという意味で、Pão de Queijoはチーズパンという意味ですね。
タピオカ粉というキャッサバ芋から作られた粉を使って作られていて、モッチモチの食感が特徴。
日本でも、某ドーナッツチェーン店でこのパンに似た食感の甘いドーナツを販売していて、大人気ですね!
大きさは胡桃くらいの大きさからこぶし大まで様々で、細かく刻んだベーコンが入っていることも。
卵の優しい美味しさとチーズの塩気、コクが程よく、日本人も大好きな味と食感だと思います。
焼きたてを食べるのも格別ですが、冷めても柔らかくモチモチ食感はそのまま、子供達にも大人気なおやつの一つなのです!
さて、上記でご紹介した2種類のパンの他にも、カフェタイムには甘いケーキやビスケット、惣菜系の焼き菓子なども登場します。
特に誰かを招いてカフェをする時は、色々な種類のスナックをテーブルにズラっと並べ、食卓は一気に華やかに。
手軽に全てパン屋さんで買ってくることもできますが、料理が得意な家庭ではケーキなどを手作りしておもてなしすることも!
逆に、家族だけでカフェする時はパンとハム、チーズのみなんて時もありますよ。
美味しくて楽しいブラジルのカフェタイム、お喋り好きでのんびりとしたブラジルの人々に親しまれている理由がよく分かりますね!
明るいうちからカフェタイムを始めて、気付けば夜9時過ぎなんてこともよくある話。
何度も何度もコーヒーやお茶を淹れなおしてはお喋りに花を咲かせます。
仕事の後は帰って寝るだけなんて忙しい日々を送る方も、たまにはブラジルのカフェタイムのように時間を忘れて、美味しいコーヒーと共にゆっくりとした時間の流れを噛みしめてみてはいかがでしょうか?