地域で始まる日が違うチェコの春休み
- 2017/3/27
どこの国でも、子供たちは、学校が休みになるのを楽しみにしていますね。ゆっくり寝れる子や、家族で旅行に行くのを楽しみにしている子もいるのではないでしょうか。チェコでも、子供たちは休みを楽しみにしています。でも、春休みは、全国一斉には始まらないのです。
チェコのお休み
チェコも日本と同じように、3回の長いお休みがあります。4月に新学期が始まる日本と違って、チェコの新学期は9月です。1学期は、9月からクリスマスの始まる12月の終わり頃まで、2学期は新年から春まで、3学期は春から夏までです。そして、長い夏休みが終わったら、新しい学年になるのです。
春休みが地域で違う
チェコでは、春休みの始まる日が、地域によって違います。そんなことしたら混乱がおきるのではないかと心配してしまいますが、大丈夫です。それぞれの地域が勝手に決めるのではなく、毎年、行政によって明確に、その地域と休みの日が公表されるのです。それに沿って、学校は春休みに入るのです。どの地域も、春休みの長さは一週間です。
例えば、2017年は、最初に春休みに入ったのは、首都のプラハ6~10区やその周辺の地域で2月6日から2月12日まで、次に春休みに入ったのは、プルゼンやズリーンと言った地域で2月13日から19日まででした。6つにグループ分けされた地域は、こうして次々順番に一週間ずつ春休みをします。最後に春休みをしたのは、プラハ1~5区やブルノ周辺の地域で3月13日から3月19日までです。
なんと、同じチェコでも、春休みが早い地域と遅い地域で、一月以上も違うのですね。しかも、同じプラハ市内に住んでいても、区によって、春休みに一ヶ月も差があるなんて、不思議な感じがしますね。
どうして春休みがずれてるのか
どうして、こんなややこしい事までして、春休みをずらすのでしょうか。その理由は、チェコのお国柄をはっきり出しています。
チェコ人の多くは、この春休みに、山にスキーに出掛けます。春なので、シーズン最後のスキーになります。一週間山に宿泊して、スキーを楽しみます。でも、全国一斉に春休みだと、みんなが一斉に山に集中してしまって、宿も取れないし、スキー場も人でいっぱいで滑りにくいし、困ると言うのです。それで、春休みをずらしているのです。驚きの事実です。
夏休みに宿題はない
他にもチェコの子供たちに嬉しいことがあります。夏休みに宿題がありません。日本の春休みと同様、学年が変わる境目の休みなので、宿題はありません。しかも、夏休みは7月と8月の丸2か月間もあるので、とても長い間、宿題無しで楽しめるのです。かなりお得です。
正月気分はない
冬休みは、クリスマスに合わせて休みに入り、12月23日からです。でも、お正月という習慣のないチェコでは、1月2日で休みは終わってしまいます。日本では、三が日と言って、年明けはゆっくりするのですが、チェコでは早々に学校や仕事に戻ります。
他にもちょっと休みがある
たった数日ですが、おまけみたいなお休みがいくつかあります。秋休みが、10月の終わりころに2日間あります。学年の真ん中の日として、1日間の休みがあります。あと、復活祭に3日間の休みがあります。
学校の休みを見ても、それぞれの国で違いますね。春休みは特に、チェコのお国柄が出ていると思います。チェコでは、休みは思いっきり楽しむのが基本なので、長期休暇には宿題は少ないです。大人の働く時は働いて、休む時はしっかり休むという習慣は、子供の頃から学校生活で習慣づけられているようですね。