オムニチャネルとはどういうものか
- 2015/5/15
全てのチャネルを統合する
「オムニチャネル」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?まだ日本での認知度はそこまで高くありませんが、欧米ではすでにビジネス戦略として普及しはじめています。日本でもセブン&アイホールディングスなどが導入を発表しています。これからマーケティングの分野で注目が集まってくことが確実な分野です。
オムニチャネルとはオンライン・オフラインの垣根を超えて、あらゆる販売・流通経路(チャネル)を統合し、顧客へのサービスの質を向上しようという戦略のことです。顧客はあらゆる経路を通じて同じようなサービスを受けることができるようになります。
その目的とは?
インターネットが普及し、多くの人がネット通販で買い物をするようになりました。楽天やAmazonのような大規模な通販サイトが有名になり、あらゆる商品がネットを通じて購入できるようになっています。しかし、ネット通販はメリットばかりではありません。例えば洋服を買いたいが試着できない、生地感が分からない、色合いがちがうかもしれない、などの問題があります。店頭で購入するように、自分の目で見て・触って確かめることが出来ない点が一番大きな課題となっています。
この課題を克服する手法としてオムニチャネルが活用されるのです。例えば、ネットから試着したい服を予約し、それを店頭で試着し、それから購入するとか、店頭で見つからなかった欲しいものを他の店から取り寄せて全てまとめて配送してもらう、などです。顧客はネットと店頭の垣根を超えて、商品を購入したりサービスを利用したりできるようになります。
これまでは、実際に店頭で販売している店舗とネット上でのみ販売している店舗との間には、少なからず対立関係がありました。例えば実際に商品を見たいからと店舗では商品を確かめるだけで店頭では買わず、帰ってからネットで購入する、という購買パターンが問題になりました。これでは実店舗は迷惑なだけですね。しかしネット通販は今では無視できない規模になっておりますので、このような対立関係はどちらにとっても利益はありません。
そこで実店舗とネット通販のメリットを活かしあう形態として、オムニチャネルが活用されているのです。
スマホの普及でさらなる拡大か
最近では、スマートフォンが普及し、若者を中心にスマホを通じて商品を購入するケースも多くなってきています。またSNSの利用が増えて、SNSによって消費活動も変化しています。これは今は20代、30代の若者に多く見られるケースですが、これから全ての世代に広がっていく傾向だと言われています。そうなれば、まずます多くの分野でオムニチャネルが主流になっていくでしょう。