子どもも大人も感覚ミュージアムで感覚を刺激!
- 2017/4/3
感覚ミュージアムは宮城県大崎市にあります。2000年に「視覚、聴覚、嗅覚、触覚」といった「感覚」をテーマとして開館しました。見るだけではなく、聞く、触れる、嗅ぐというちょっと変わったアプローチをする展示品の数々、ぜひ一度足を運んで体感してみませんか?
■音による対話を生み出す「創作楽器」
木や竹などの自然素材で作られたオリジナルの楽器を、手でたたく、指ではじくなどの奏法で奏でます。耳に届く「音」という振動を、手で触れて触覚としても感じることができるようになっています。体験者が生み出す音を通したコミュニケーション、音の世界を感じられる展示です。
■触れて観る「闇の森」
闇の森は照明を落とした空間になっています。通常、人は視覚による情報から周囲の世界を感じる部分が多いですが、ここでは視覚以外の自分の感覚を再認識するという展示になっています。暗闇の中、手すりを手探りで進み、壁の穴の中にあるオブジェを手で触れます。触覚からオブジェをイメージし、鑑賞するというエリアです。
■まるで空の上「エアートラバース」
壁と床が鏡張りになっており、トップライトから見える空が壁にも床にも映りこむ世界です。目の前の鏡にも、鏡越しの自分の背中にも空が広がることになり、まるで空中にいるかのような感覚になります。時間の経過とともに変化していく空の世界。自分が動けば鏡の中に浮いている自分の姿が右でも左でも動くので平衡感覚も乱され、更に空中散歩をしているような感覚に陥ります。この不思議な空間に迷い込んだ子ども達が、どんな反応を見せてくれるのかが楽しみです。
■壁をすり抜ける!?「ウォールスルー」
通路を歩く自分が鏡に映る空間です。しかし、良く見ると鏡の中には壁が。鏡の中の自分はそのまま壁をすり抜けていってしまいます。鏡に映るのは自分だけではありません。他の人が壁をすり抜けていく、消えたり現れたりする姿が見えます。自分自身も作品の一部となり参加しながらも鑑賞するという、鏡を使い視覚を刺激して「見る」ことについて感じられる空間になっています。
■水に包まれる「ウォーターガーデン」
床に張られた水の揺らぎが壁や天井に反射され、光と音の演出でまるで水中に沈んでしまったような世界に浸れます。揺らめく水の世界で想像力を刺激し、瞑想の世界を感じてみてください。
■ミュージアムのシンボル「ハートドーム」
ハートの外観でミュージアムのシンボルにもなっている「ハートドーム」。ドームの内部は無限に広がる空間を感じ、漂う香りに嗅覚も刺激されます。中心部の窪みに身を横たえ、音楽と光の演出を楽しんでみてください。日常では体験できない空間で感じる、まさに瞑想の世界がそこにはあります。
他にも、ミュージアムの屋上にある「耳のオブジェ」は子ども達にもわかりやすい展示になっています。オブジェに耳を傾けて、オブジェが拾う「自然の音」を感じてみてください。「1000の小箱」では募集したアートを1000の引き出しを使って展示しています。募集を一般から行い、来館者は自由に展示を見て回れるという、アートとの距離がとても身近に感じられる素敵な空間です。子どもから大人まで楽しめる感覚ミュージアム、見て、触れて、たくさん感じてみてください。