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日本のハイテク、ウォシュレット(温水洗浄便器)
- 2016/5/16

日本に一時帰国するたびに、日本の素晴らしさを再認識します。そしていつも感銘を受けるのは、サランラップの切れが良いことと、ウォシュレットです。ウォシュレットはTOTOの商品名なので、正確には温水洗浄便座と呼ぶべきらしいですね。
その、温水洗浄便座は、もともとアメリカで医療・福祉用に開発されたのが、日本では1964年にTOTO(当時は東洋陶器)が輸入販売開始したのが始まりです。当初は、水の温度調節などの問題点も多く、あまり普及しませんでした。しかし、その後TOTOが独自に開発を進め、1980年に『ウォシュレット』の名称で発売。その後も改良を重ね、進化を続ける日本の温水洗浄便座は、日本全国に普及していきました。2010年の統計では、その普及率は70%を超えており、富山県をはじめとする北陸地方での普及率が高いらしいです。これは気候が寒いからかと思うと、必ずしもそうとは限らないようです。一説によれば、金沢の商家では便器の下に泥人形を埋めてトイレの守り神とする風習があるようで、結局、北陸の人は「トイレ好き」と言うことになるのでは、と言う人もいます。
男性は、一日1回か2回くらいしかその恩恵にあずからないのかもしれませんが、女性は毎回トイレを使用するたびに、利用する可能性があります。今では、個人宅のみならず、デパートや公園の公衆トイレにも普及し、そのありがたみをひしひしと感じます。
海外では、ごく一部の高級ホテルを除き、温水洗浄便座を見かけることはありません。カナダのような寒い国でも、便座には保温機能もなく、つめたーい便座におっかなびっくり腰かけるしかありません。その点、日本のトイレは実に快適で、トイレ時間を満喫できます。
トイレと言えば、昔読んだ谷崎潤一郎の随筆『陰影礼賛』の中で、和式トイレに関する記述がありました。それは、「母屋から離れて」、「コケの匂い」がして来るような、「うす暗くかつ清潔なトイレ(もちろん、くみ取り式トイレ)」のことです。用を足しながら自然を感じ、物思いにふけることができる、純和風トイレ(しつこいようですが、くみ取り式トイレのことです)の陰影を礼賛したものです。彼が言うには西洋式のトイレは、白を基調とした明るくてぴかぴかのトイレで、趣も何もない、とのこと。確かに、私の経験でも、庶民の身としては不似合いに高級なホテルに泊まった時に、ムダに広くてピカピカの洋式トイレで用を足す時には、なんだか落ち着かない気がするものですが、それに近い感じでしょうか。
もし谷崎潤一郎が、今の温水洗浄便座を見たら、なんとコメントするでしょうか・・・?