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はしかについて
- 2015/5/15
4月は進級や進学の季節でもありますが、季節の変わり目でかぜもひきやすい季節になります。
特に気をつけなければいけないのが、新しい集団生活が始まる時なので感染病が流行しやすくなります。感染病は感染力が強く、「学校保育法」により登園や登校が一定期間禁止されています。
ここでは、感染症の中でも一番重症化しやすいはしかについて紹介していきます。
○はしか
はしかは麻疹ウイルス感染で発生し、最初にみられる症状は、咳やくしゃみ、鼻水、目ヤニなど風邪に似た症状で風邪と間違える事が多いです。続いて38℃くらいの高熱が出て、2日~3日すると頬の内側に小さな白い斑点が出てきます。斑点が出てきた後、一度は熱が下がりますが、再度39℃近い高熱が出て発疹がでます。
はしかは重い症状が続き肺炎や中耳炎などの合併症も起こしやすいため、重症化しやすい病気のひとつです。特に1歳ころは胎児の時に母親からもらった免疫が切れるころなので、感染しやすくなります。
1000人に0.5~1人の割合で脳炎を合併します。また知能障害や運動障害、ミオクローヌスなどの症状が発生し、発生から平均6ヶ月~9ヶ月で死亡する進行性の予後不良な疾患になりますが発生頻度ははしかにかかった10万人に1人程度といわれています。
はしかは、幼児期に1度予防接種をすると、生涯免疫がつく病気と考えられてきましたが、最近では大人のはしかが流行し問題となっています。原因は幼児期に接種した1度のワクチン接種では抗体が十分につかないためと考えられています。
そこで1歳で1回、小学校入学前に1回の接種をするようになりました。
予防接種は公費負担で受けられますが、期限があり、忘れた場合は実費負担になってしまいます。
発生してしまった場合は、特効薬はなく、対症療法だけとなり、肺炎や中耳炎を合併することが多く、入院率は40%といわれています。
1回しか接種していない世代に対しても、一定の年齢までは公費で追加接種ができますので、各地域の保健センターなどへ問い合わせてみてください。
出停が解除されるのは、2度目の発熱がさがってから3日後になります。
予防法はワクチンを接種するのが一番の予防法になります。ワクチンを接種する前にはしかの患者さんと接触した場合は、接触後48時間以内にワクチンを接種するか、接種後5日以内にガンマグロブリン製剤の注射を受けることで発症を予防することができるか軽く済ませることができます。ですが、家庭内感染の場合これらの予防法では間に合わないのがほとんどです。
発症した場合は、子供は小児科、成人は内科あるいは皮膚科を受診し、入院の必要性を含めて相談することが必要です。