もしも、子どもがノロウイルスにかかってしまったら?その症状と対策
- 2016/12/16
毎年11月後半から、3月頃までに、猛威を振るうノロウイルス。
ノロウイルスは、伝染力も強く、二次感染率がとても高いため、集団感染を引き起こしやすいウイルスです。
保育所や、学校、家庭内で感染者が出た場合、あっという間に伝染してしまいます。
ノロウイルスにかかると、大人でも1日~2日は、嘔吐や下痢、発熱により体力的にとてもきつい思いをしますので、子どもがノロウイルスに感染した場合は、尚更のことでしょう。
では、子どもがノロウイルスに感染してしまった場合、どのような症状が起こり、大人はどのように対処してあげればよいのでしょうか。
・子どもがノロウイルスに感染してしまった時の症状は?
大人が感染した場合のノロウイルスの主な症状は、嘔吐、下痢、腹痛や、37~38度の発熱がありますが、子どもの場合は、発熱がなく、消化器症状だけが現れたり、下痢が少なく、嘔吐の回数が多かったりします。
大人がノロウイルスに感染しても絶対安静にし、死亡したり、重症化するケースはほとんどありませんが、子どもの場合は、激しい下痢や嘔吐による脱水症状が進行しやすいため、重症化しないよう、適切な対処が必要です。
・どのように対処してあげたらいい?
子どもは、嘔吐や下痢などの辛い症状により、食欲も落ち何も口にしたがらなくなりますが、食欲がないからといってそのままにしてしまうのは、脱水症状が進み、意識障害に陥ったり、最悪の場合は死にいたることもありますので、スポーツドリンクを薄めたものや経口補水液などを「スプーン1杯ずつを5分おき」に飲ませるなど工夫をして、少量ずつでいいので、こまめに水分を摂らせることが必要です。
どうしても水分を受け付けないといった場合、早めに病院を受診し、点滴で水分補給をする必要があります。
かかりつけの病院に電話して、症状を説明し、医師または看護師の適切な指示を受けましょう。
乳幼児の場合は、自分の嘔吐したものをのどに詰まらせ窒息してしまうこともありますので、注意して見ていく必要があります。
勝手に自己判断で、子どもに下痢止めや吐き気止めなどの市販薬を飲ませることは、症状を悪化させたり、長引かせる原因になりますので、絶対に止めましょう。
二次感染を防ぐため、下痢症状のある子どものオムツを交換する際や、嘔吐物を処理する際は、必ず、マスクとビニール手袋を着用し、空気中にウイルスが拡散しないようすばやく処理し、ビニール袋に密封しましょう。
汚物の消毒は、市販の塩素系消毒剤(漂白剤)をうすめたものを使用し、一度、消毒や処理に使ったタオル等は、使い捨てにするとよいでしょう。
家族が子どもの看護をする場合は、看護する人は一人に決めて、感染拡大を防ぎ、家族全員、流水と石鹸を使った手洗いの徹底をしましょう。
感染すると辛い症状のノロウイルスですが、予防策を徹底することで、ノロウイルスによる感染や、二次感染を防ぐことが出来ますので、感染予防には気を配り、感染の拡大を防いでいきたいですね。