いまさら聞けない日本経済 ドル高円安とは?
- 2015/6/1
円安円高を直感的に理解するのって難しいですよね。
考えるとどんどん、こんがらがってきたりして。
日本経済や経済用語にアレルギーのある方もいると思いますので、なるべく簡単に円安と円高を説明してみたいと思います。
円安と円高の意味自体はとても簡単です。
円が安くなる⇒円安
円が高くなる⇒円高
これだけです。
でも円が安くなるとか、高くなるとかってどういうことなんでしょうか?
ここがわからないところですよね。
円を円で比べることができないので。
まず、モノの値段で考えてみましょう。
10000円のディナーコースが12000円になる⇒値上がり⇒ディナーコース高
12000円のディナーコースが10000円になる⇒値下がり⇒ディナーコース安
これはわかりますよね?
ディナーコースの値段をドルで考えてみます。
100ドルのディナーコースが120ドルになる⇒値上がり⇒ディナーコース高
120ドルのディナーコースが100ドルになる⇒値下がり⇒ディナーコース安
円がドルに変わっただけです。
ピンとこなかったらドルを円に置き換えて、100円のディナーコースにしてください。それからもう一度円をドルに置き換えてください。
ピンとこなくてもいいんです。ふだんドルは使いませんから。
ディナーコースが理解できたら、これを考えてみます。
100円のドルが120円になる⇒ドル高
120円のドルが100円になる⇒ドル安
ディナーコースの場合と同じです。近所のスーパーで、100円で売っていたドルというクーポン券が、次の日にスーパーに行ったら、120円になっていました。
値上がりです。
これがドル高です。値下がりしたらドル安です。
では、よくわからない1ドルいくらというやつで考えてみましょう。
まず、1ドルではなく、100ドルで考えます。(1ドルだと小数になるので)
【1万円=100ドル】が【1万円=120ドル】になる⇒円高
100ドルを持って近所のスーパーに1万円札という名前の福沢諭吉の肖像画を買いに行きました。でも今日は120ドルで売っていたので、お金が足りませんでした。
1万円札が値上がりしています。
1万円札が値上がりした⇒円が値上がりした⇒円高です。
【1万円=120ドル】が【1万円=100ドル】になる⇒円安
120ドルを持って1万円札という福沢諭吉の肖像画を買いに行きました。今日は特別セールで、100ドルで売っていたので、20ドルお釣りがきました。
値下がりしています。
1万円札が値下がりした⇒円が値下がりした⇒円安です。
今度はドルの側から考えてみます。
【1ドル=100円】が【1ドル=120円】になる⇒ドル高=円安
これはドルの値段が上がっていますよね。
つまり、ドルの値段が上がった分だけ、円の値段は安くなっているんです。
ドルと円を入れ替えると、【100円=1ドル】が【120円=1ドル】になる⇒ドル高=円安
100円に統一します。
【100円=1ドル】が【100円=0.83ドル】になる⇒円安=ドル高
1ドル持って100円玉を買いに行ったら、0.83ドルで売っていたので、0.17ドルお釣りがくるわけです。100円玉は安くなったのです。
【1ドル=120円】が【1ドル=100円】になる⇒ドル安=円高
これはドルの値段が下がっていますよね。
ドルが値下がりしたということは、反対から見ると、円は値上がりしたということになるんです。
ドルと円を入れ替えると、【100円=0.83ドル】が【100円=1ドル】になる⇒円高=ドル安
0.83ドルで100円玉を買おうとしたら、1ドルに値上がりしていたので買えません。
つまり、円が値上がりしているのです。
よくわからなかったら、もっと簡単な方法もあります。
【1ドル=100円】⇒【1ドル=120円】円安
【1ドル=120円】⇒【1ドル=100円】円高
単純に円の値段が増えていたら円安、円の値段が減っていたら円高、と憶えてしまいましょう。
理屈をわかっている必要はないことがほとんどなので、心配ありませんよ。