出来る女は自分メンテナンス ~歯磨きという原点~

  • 2016/6/10
歯磨き

自分を上手にマネージメントすることは(心も身体も)円滑な毎日に必須です。

落ち込んだら元気を取り戻し
興奮したら冷静さを
病気は予防に努めて、罹患したら治癒に集中する。

そうして過ごす毎日の中でセルフメンテナンス歴の最も長いもののひとつに歯磨きがあげられます。

乳歯だった頃から、毎日続けてきたはずの歯磨きですがシンプルだからこそ、これでいいのかいまいちはっきりしない。
幼い頃から続けてきたぶん、思い込みや偏った情報で案外わかっていないのかも知れない。
けれど今更、人に聞くわけにもいかないし・・・。

そんな、誰でもが行うはずなのに髪のお手入れやネイルの進化に比べて情報の入りにくい、歯のブラッシングについてまとめてみました。

~口臭について~

お口の中の衛生状態を守るために、歯磨きをするのですが多くの女性たちの本音をうかがうと虫歯や歯周病などの疾患の予防はもちろんのこと、それにともなう口臭を気にして歯磨きをする、という方が多いことに気付かされます。
マナーや身だしなみのいっかんとしても歯磨きは行われます。

さて、その口臭についてですが大きく分けて、生理的口臭と病的な口臭とがあります。

生理的な口臭は、誰にしもあります。

自分に限って口臭がない、という人は一人も存在しません。
就寝時には唾液の分泌量が減ります。
それにより、寝起きは性別、年齢問わず、口臭があります。

また、食べた食材により(代表的なのはニンニクです)胃から酸化物が臭いとなってかえってくることもあります。
空腹時にも口臭はします。
他にも、緊張をした時にもやはり微弱ながら口臭がするものです。

これらの生理的口臭に関しては、一時的な現象でもあり、身体の作用のひとつでもあるので、朝起きた時にうがいをしたり、朝食を摂ったり前日に食べた食材による臭いに関しては牛乳を飲んだりもちろん歯磨きをして、充分に解消できるものです。

一般的には、これらの自臭を気にするために、歯科医院などで相談をする方が多いのです。
これは、病的な口臭ではなく、一過性の、しかも他人にはほとんど気にならない程度の微弱なものであることがほとんどです。

実際に、口臭を数値化する器械が歯科医院にありますが、多くの場合は、過敏にならなくてもいい、どちらかというと“お互いさま”といえる範囲であり、除去しやすい口臭ですから正常範囲です。

一方、病的な口臭に関しては継続的であるために、他者への影響も気になるものです。
しかし同時に、“臭い”に関しては大人のマナーとして、なかなか指摘しあわないものですからなおのこと、気になってしまう、自分が気付かないうちに、周りのものが我慢をしていたら・・・と思ってしまうのです。

身体の不調による口臭の9割ほどは虫歯や歯周病、舌の上の汚れ(舌苔といいます)、詰め物の間などに残った食べかす
などが原因となっています。

その他の要因としては、血液疾患や消化器系の内臓疾患、内服薬の副反応としての口臭であったり、加齢による唾液量の減少が著しい病気もあるため医科・歯科への受診が必要となるケースです。

歯科的な疾患がほとんどということは、歯科クリニックでの適切な治療と自宅でのセルフケアーによって、格段に減少することが出来るということがわかります。

口臭の弊害は、それによって自信を持って毎日を明るく過ごすことが出来づらくなることです。
先にも触れました、自臭症(自分は臭っているのではないか、周りに不快な思いをさせているのではないか、といった恐怖心、不安感からでた心の風邪のようなものです)は、誰も言ってくれないけれど本当は、もしかしたら・・・という気遣いから発生した
思い込みともいえます。

正しく理解すれば、なんてことはない口臭なのですが(対策は出来うるということです)相談するのも恥ずかしい・・といったこともあるのですから、女心は複雑です。

~口腔の病気を防ぐことは口臭をふせぐこと~

ご紹介しました通り、多くの場合は、緊張や寝起き、空腹時などの生理的(誰にでもあるということですね)口臭と歯や歯肉、舌の病気による、対策しやすい口臭ということがお伝えできたでしょうか。

では、その対策、自分メンテナンスの不動の一位はブラッシング、つまり歯磨きなのです。

他の臓器と違い、自分で毎日清潔さを保つ事の出来る、目に見える内臓でもあり美しい女性の代名詞でもある爽やかな口元は手軽な方法で保つ事ができるのです。

~歯磨きのポイントをざっくりと~

口腔は呼吸器と消化器の入り口でもあります。
しかし、これを噛み砕いてみると、食器や調理器具の一部であるともいえるでしょう。
毎食後、洗っておく、時には茶渋をとるために漂白をしたり、亀の子たわし的なはげしい道具で洗うと傷がついたりと、お手入れ次第で、長持ちしたりしなかったり。

薬局やスーパーへ足を運ぶと、所狭しと沢山の歯ブラシが並んでいますが選ぶポイントとして

  • ヘッド(毛の部分)がコンパクトであること
  • 柄の部分が握りやすい形状であること
  • 硬さは、~ふつう~と標記されているものを選ぶことをおすすめします。

ひとつめの、ヘッドのコンパクトさについて。
ブラシの部分が大きいと、一気に沢山の部分を磨けるので短時間に効率よく磨けるような気がしてしまうのですが実際には、磨けているような気がしていても、肝心なところに届いていない事が多いのです。
男性よりも女性の方がお口が小さいのもありますが歯の汚れがたまりやすい場所は

  • A 歯と歯の間
  • B 上下のかみ合わせの部分(でこぼこしています)
  • C 奥歯の奥
  • D 歯と歯肉のさかいめ

です。これは虫歯の出来やすい場所とも一致します。

Aの歯と歯の間(歯間部といいます)は週に一度くらい
デンタルフロスを通すと、独特の臭いが取り除けます。歯間には歯ブラシだけではとれなかった細かなプラークが入り込んでいます。歯磨きのプラスαとして使用されると口臭は劇的に減少します。

Bのかみ合わせの部分のできぼこ部分。
こここそが、コンパクトなヘッドをお勧めする理由でもあります。
プラークは誰にでもつきます。微生物の死骸です。
奥歯のみぞが深い人、浅い人と個人差はありますがここを、上下とも細かく細かく、イメージとしてはプラークの固まりを分解するような気持ちで、(力はいりません)微振動します。おおよそ一本の奥歯に30回くらいの振動を加えると歯から離れたプラークが、ぶくぶくうがいによって処分されます。
電動歯ブラシが人気なのは、この微振動をオートマチックでしてくれるからなのですが歯ブラシをあてる位置を間違えば、せっかくの便利な道具も、功を奏せないのです。

手の力加減を調節しにくい介護や看護を受ける方には適していますが、(本来はそのために開発されたものです)付け替えヘッドが高価であるため、衛生品である歯ブラシが長期間使用されやすい傾向にあるため、健常者の方には、手ごろな値段で月に一度くらいの頻度で交換できる消耗品として電動でない歯ブラシをお勧めする歯科衛生士さんが多いのはこのためです。

また、歯ブラシを握るときには、ペングリップ(鉛筆を持つ持ち方)で持つと細かい作業がしやすくなります。おすすめですよ。

C奥歯の奥
ここも知らない間に虫歯が大きくなっていて、口臭の原因になりやすい場所です。
また、治療がしにくい場所でもあります。(手を奥まで入れることで患者さんの苦痛がでやすい場所でもあります)妊婦さんのつわりの時期などに、えずきやすく磨き残しがあったり治療が困難であったりする場所でもあります。

ここに意識的に届くように歯ブラシを持っていくには、やはりコンパクトな歯ブラシが磨きやすいのです。小さなお子様の仕上げ磨き用の歯ブラシは、持ち手の柄の部分が長くまた一本磨き様の小さな歯ブラシもあるので、磨きにくい場合は、そのような歯ブラシを使い分けてみるのもいいですよ。
また、歯並びがでこぼこしている人にも、一本磨き用歯ブラシはお勧めです。

D歯と歯肉のさかい目
ここも汚れのたまりやすい場所です。
お家の中で、人がいつも通る廊下の真ん中にはごみひとつ落ちていないものですが気がつけば、端っこにほこりやゴミが逃げて集まっているようなことがお口の中でも起こっています。
平滑面(上記の歯間部やかみ合わせなどのでこぼこ部分、歯と歯肉のさかい目以外)の、ご自宅の廊下で言うところの、いつも人が通るなんでもないところは、さ~っと軽く、簡単に磨いていればそうそう虫歯になることはありません。
そして、壁と床の間にあたる歯と歯肉(歯ぐきのことです)のさかい目には汚れが集まりたまります。

また、歯肉にはポケットと呼ばれる歯と歯肉の間に溝があります。
健康な人でも1~2ミリ
歯周病や歯肉炎などの歯肉の病気がある人だと、1センチ以上も測定針が入ることがあります。

歯肉の病気もまた微生物によって引きおこされることがわかっています。
そして、それらの微生物(の死骸も含め)は歯磨きによって防ぐことが出来ることも証明されています。
歯と、歯肉のさかい目を磨くときには、このポケットにブラシをつっこむ感じをイメージしてみてください。洋服のポケットの底にゴミがたまったりしますがそれとよく似ています。
ゴミをかき出す感覚です。
けれどもここでも、他の部位と同様に決して力を込めないでください。
場合によっては、歯や歯肉が傷つき、次の疾患へつながってしまうのです。
したがって、歯肉をマッサージするような感じで優しくブラシをあててください。

思春期のお子様や妊婦さんなどホルモンの影響で、歯肉が腫れていたり歯肉炎がすすみ(かつては歯槽膿漏といいました)出血をすることもあります。
痛みを伴わない出血の場合は気にしなくて大丈夫ですよ。
歯肉をマッサージし続けることによって、歯肉がひきしまってきて、やがて出血も落着くようになることがほとんどです。口臭の原因も一気に解消します。

けれども、いつまでも出血が止まらない、痛くて歯ブラシをあてることもできないというような場合には、血液疾患をはじめとした心配な病気のこともあります。
また、歯肉の手術を必要とする場合もあるので安心のためにも医療機関を受診してみてください。

歯ブラシの硬さについて、柄(持ち手)について

使いやすい歯ブラシを見つけるのは、ほとんど直感だと思います。
当然のことながら、お気に入りの使いやすいものを選んでいただくのが第一です。

その時に、柄(持ち手)が例えば介護や看病中に人に磨いて差し上げる時やお子様の仕上げ磨きの際には、長めの持ち手がいいでしょう。
また、児童期や高齢者など手の力が弱い方が使用する歯ブラシは、柄が太めだと握りやすいようです。

ヘッド(ブラシの部分)はコンパクトサイズをおすすめしましたが硬さ、については、

やわらかめ → 歯肉炎や歯周炎など歯肉の痛みのある場合のマッサージ用
かため → 入れ歯などの人工物のお手入れ用

と、おおよそですが認識いただければ“ふつう“と標記されている歯ブラシを選ぶ方が多いはずです。

補助的な口腔ケアー用品としてデンタルフロスは歯と歯の間の汚れを落してくれますしブリッジなどの詰め物が入っている場合には、橋の部分の歯と歯肉との間の清掃用に糸ようじと呼ばれる歯間ブラシも、歯肉にもよく、口臭予防にもかなり役立ってくれます。

歯磨き粉に関しては研磨剤が入っているものは、着色汚れには有効ですが歯のエナメル質にダメージをあたえてしまうこともあります。
また、爽快感、清涼感があるため、汚れの落ちていない場合でも達成感を感じやすいという傾向もあります。
口臭同様に、これらの清涼感、すっきりさわやかな感じは一時的なもので根本的な口臭の原因を除去できていないのですから問題は解決していなかったりするのです。

したがって、お好みではありますが、歯磨き粉は使っても使わなくても口臭に関して、大きな違いはありません。(むしろ使わない方がよいときもあるくらいです)

けれども習慣的に歯磨き粉を使いたい方も多いはず。
その場合、フッ素を含んだ歯磨き粉や泡の少ないペースト状のものも市販されているのでもしもご使用になる場合には参考になさってみてください。フッ素は歯の質を強化することにつながるので長い目で見て、口臭によるドキドキする気持ちが軽減されるのですから女性が明るく毎日を暮らすのに、賢い選択かもしれません。

口臭は、全身疾患(白血病や、副鼻腔炎、糖尿病や胃がんなど)に起因するものもわずかですがあります。

過敏に気にし過ぎることもないですが、生理的口臭や歯科クリニックでの定期クリーニングを受けてもなお出血や、口臭が続くような場合は、医科の受診もしてみてくださいね。
歯医者さんから紹介してもらうことも可能です。

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