海外の和食レストラン事情

  • 2017/4/14

今やフランスでは何処に行ってもほぼ確実に日本食レストランが有り、そこが本当に日本人の目から見てきちんとした和食と呼べるものを作っているかどうかはともかくとして、見ている限りほぼ完全に寿司をはじめとする特定の種類の和食は完全に定着していますね。

本屋でも簡単な日本の家庭料理のレシピを紹介したレシピ本が並び、それを購入している人、またレシピに記載された材料の詳細について説明を求められる事も多々有ります。

ここ数年レユニオン島でも日本料理店を名乗るレストランが続々と軒を並べ出し、しのぎを削っている状況ですが、ここで実際に筆者が目の当たりにした数々の日本料理レストランの実情や、地元の人達の和食に対する考え方についてご紹介します。

レユニオン島に何店舗あるの?
現在レユニオン島には、日本食レストランの看板を明確に掲げるレストランが少なくとも12店舗有ります。更にその他スーパーマーケットで販売をしているチェーン店、個人で注文を受けてデリバリーをしている業者も複数あります。

特に日本の佐賀県程度の面積しか無い上に、経済規模も日本の地方都市よりもはるかに小さなレユニオン島の現況を鑑みると、どれだけ日本食ブームが過熱しているかが良くわかるでしょう。

その中でレストラン経営者の内訳を見ていくと、日本人経営の店舗は1件のみで、他にフィリピン人経営が1店舗、その他はほとんどが華僑系フランス人の経営で、その華僑系経営店舗のうち筆者含め日本人従業員が勤務している店舗は1店舗のみです。

実際に出されている日本食はどんなもの?
筆者がレユニオン島で暮らし始めた頃はまだ今ほど日本食レストランも無く、恐らくせいぜい2,3店舗程度しか無かった様に思います。
その頃に初めて日本人経営ではない、とある日本食レストランに行ったのですが、お味噌汁に一番重要なお出汁が入っていない、なぜかチャーハンがメニューに有る、更にはSushis frits(スシ・フリ)なる巻きずしにパン粉を付けて揚げたものが出てきて食べてはみたものの、全然美味しくないという悲惨なものでした。


【画像元】https://goo.gl/8kHe9i

その後2011年末に出来た別の回転寿司を売りにした和食レストランは、開店当時はフランス本土から日本人のベテラン寿司職人が寿司を握っていたので、シャリの加減も魚の鮮度もやはり違い、揚げ出し豆腐や焼鳥も日本人の目から見てもきちんとしたものが出ていましたね。
この頃からレユニオン島の日本食ブームが過熱していった様に思います。

レユニオネの認識・日本食=スシ
今現在レユニオンの日本食レストランで出されている寿司以外の料理メニューについて、筆者が周知している限りでは、焼鳥、天ぷら、牛丼、かつ丼、カレーライスや鉄板焼きを出すレストラン、更には弁当を専門に販売しているお店も有る様です。

しかし、残念ながらまだまだレユニオネ(フランス語でレユニオン島民の意)達の認識としては、日本食と言えば寿司、良くてせいぜい焼鳥くらいしか知らず、お店に入って早々「中華炒め有りますか?」と聞いている人も多いのが現状です。

現地人の好みに合わせて変わっていく寿司・進化か改悪か

【画像元】http://www.sushidart.fr/galerie/

現状レユニオン島の日本食レストランで使用されている寿司ネタの種類は、私が認識している限りでは、マグロ、サーモン、カジキ、カマスサワラ、エビ、そしていくら等々…イカやタコを使用しているところもある様ですが、恐らくは冷凍ではないかと思います。
この様に限られたごくわずかのネタ、そして生魚を受け付けない人が多い環境から、フォアグラを少々のイチジクジャムをネタとして巻きにしたり、鶏カツとアボカドをカリフォルニアロールにして表面に七味を付けてみたりと、日本人の感覚からすると信じられないような組み合わせの寿司が沢山有るのです。
しかし実際に味わってみると、これが絶妙に酢飯と合うので、これは個人的にはある種の進化と捉えています。

反対に邪道だと感じるのが、マグロ等鮮魚の握りにわざわざゴマや七味をかけてお客さんに差し出す従業員が多い点で、筆者の勤務しているレストランではせっかくの魚そのものの綺麗な色が台無しになるからかけない様にと何度も伝えてようやく改善した次第です。

さて、ここまでレユニオン島の日本食レストランの現在についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
やはりフランス人やレユニオン島の人々の目から見る和食というのは日本人のそれとは大分違いますね。上の画像もこちらの人々が日本の伝統料理と勘違いしているチーズと牛肉の串焼きです。エメンタルチーズに牛薄切り肉を巻いて焼き、照り焼きソースをかけたもので、元々はフランス本土で日本食を開いた中国系のシェフが思いついて売り始めたものがフランス中で広まっている様ですが、これがまた結構美味しいのです!

とてもお手軽に出来るので、機会が有れば一度作ってみてくださいね。

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