今年の流行りをチェックできる!? 70年代おすすめ映画
- 2015/5/28
今年の流行のキーワードのひとつが70年代だそうです。
70年代っぽいフォークロア的なプリントなんかがトレンドになっています。
そこで、気になる70年代を映画で覗いてみるというのはどうでしょうか?
まだアナログだった時代の熱い空気のなかで撮られた映像は、内容勝負のシリアスな物が多いです。
また、低予算でぐっと惹きつける見事な映画もあります。
色々なジャンルの70年代おすすめ映画(アメリカ映画)から7つ選んでみました。
【タクシー・ドライバー】
マーティン・スコセッシ監督。ロバート・デ・ニーロ主演。1976年。
腐敗した社会に立ち向かう青年の狂気を描いた映画です。ジャズの調べにのせてニューヨークの街がオシャレに映しだされていきます。
マーティン・スコセッシ監督はその後、2006年の「ディパーテッド」でアカデミー監督賞をとっています。ロバート・デ・ニーロは説明不要の名優ですね。
「タクシー・ドライバー」は第26回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しました。
【ハリーとトント】
ポール・マザースキー監督。アート・カーニー主演。1974年。
アパートの立ち退きを迫られ、いく場所のない老人ハリーは、愛猫のトントをつれて、娘を訪ねる旅に出る……というロードムービーです。
ポール・マザースキー監督はアメリカン・ニューシネマの時代に「ボブ&キャロル&テッド&アリス」という問題作でデビューしました。
「ハリーとトント」は猫好きにはマストな映画といわれています。
【バニシング・ポイント】
リチャード・C・サラフィアン監督。バリー・ニューマン主演。1971年。
明確な目的もなく、ただひたすらに車で爆走する男の物語で、ヒッピー的な香りが全編を通して色濃く漂っています。
ありがちなカーアクションのように幕が開きますが、そんなわかりやすい展開はしません。
アメリカン・ニューシネマの代表作の一つに数えられ、現在でもカルト的な人気を誇っている一本です。
【フレンチ・コネクション】
ウィリアム・フリードキン監督。ジーン・ハックマン主演。1971年。
実際の麻薬取引事件をベースにして、リアルな捜査と刑事の執念を描いたクライムアクションです。
ウィリアム・フリードキン監督の作品では他に73年の「エクソシスト」が有名です。
「フレンチ・コネクション」は第44回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞ほか5部門を受賞する栄冠に輝きました。
【カッコーの巣の上で】
ミロス・フォアマン監督。ジャック・ニコルソン主演。1975年。
刑務所での作業を逃れるために精神異常を詐病して病院に入った主人公が、抑圧的な病院に抵抗し、患者たちを自由に解放しようとする物語です。個性的なジャック・ニコルソンの演技が光っています。
第48回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞と主要5部門をすべて受賞しています。
ミロス・フォアマン監督は1984年の「アマデウス」でも監督賞を受賞しています。
【ゲッタウェイ】
サム・ペキンパー監督。スティーヴ・マックイーン主演。1972年。
強盗をした夫婦の逃避行です。筋は単純ですが、「ワイルドバンチ」で見事なアクションを撮ってみせたサム・ペキンパー監督、ノワールの伝説的作家ジム・トンプスンの原作、伝説的なアクション俳優スティーヴ・マックイーン主演と豪華な映画ですが、サム・ペキンパー監督はこの作品を気に入っていなかったらしいです。
トンプスン×ペキンパーの本格重厚アクションに対してスティーヴ・マックイーンではカッコよすぎたのでしょうか……映画の内容は秀逸です。
【激突】
スティーヴン・スピルバーグ監督。デニス・ウィーバー主演。1971年。
スティーヴン・スピルバーグ監督の名前を世に知らしめた娯楽映画の傑作です。
トレーラーを追い越したことから、トレーラーに執拗に追われることになった男の話で、ほとんど全編に渡って、主人公の乗用車と殺人トレーラーしか出てきません。
非常に単純な筋を、はじめから終わりまで緊張感をまったく切らさずに見せる、すばらしい演出がなされています。
スティーヴン・スピルバーグ監督の最高傑作ではないでしょうか。