流行を追わないことが流行!?

  • 2015/8/3
fashion clothing on hangers at the show

2015年の春夏の流行のキーワードはエフォートレスだそうです。
英語ではeffortless
effortは「努力すること」。lessは「~ない」を意味する接尾辞。
エフォートレスとはつまり「努力がいらない」ということで、頑張らないというくらいの意味ですね。

 
この頃よく使われるファッション用語に、抜け感とか、こなれ感というのがありますが、それと似たようなニュアンスでしょうか。
抜け感とはオシャレになり過ぎない感じのことで、こなれ感というのはいかにも着なれたさりげなさを出すことです。

その他にもノームコアという言葉も耳にします。
これも似たようなファッション用語で、「究極の普通」という意味です。ベーシックなものをベーシックに着る。そういうスタイルです。

これらのキーワードを見ていて思ったことは、オシャレをするためにオシャレを否定しているということです。

頑張りすぎたり、決まりすぎたりしていると、かえってカッコ悪いから、ちょっと着崩して、さり気なく、でもやっぱりオシャレにする。
それが昨今のファッションの流れのようです。

頑張らずに自分なりに流行を取り入れていくというスタイルは、ファッションの理想だと思います。あんまり流行を追いかけすぎると、洋服代がどんどんかさんでいくし、何よりも自分を見失ってしまいますからね。
自分らしいベーシックなスタイルを見つけて、そこに流行のアイテムを加えて、自分らしさとオシャレ感を両立させる。
それってかなりのオシャレ上級者ですよね。

自分を持っている人だからこそ、できるスタイルです。

ベーシックなスタイルが流行って、みんながベーシックなものしか着なくなると、他の人と差をつけるのがどんどん難しくなっていくと思いますが、それ以上にスタイルを提案する側はより苦しくなっていくのではないでしょうか。

アパレル会社は、売れないものを作ってしまえば、在庫の山を抱えるだけです。
だからといって、どのメーカーも売れるもの(=ベーシックなもの)ばかり作れば、価格競争が激しくなり、消耗戦を繰り広げることになります。

実際、このところのセレクトショップ系の売上は厳しいと聞きます。
ベーシックなものはユニクロで買えば間に合いますから、わざわざユナイテッドアローズあたりで高い値段で買う必要はないわけです。

ルミネなどに行って、セレクトショップ系のお店をまわってみると、どこも同じような商品ばかり並んでいるな、と感じることが多くなりました。

在庫リスクを怖がっているのか、ベーシックに対抗しきれないのか、その理由はよくわかりませんが、ファッション業界は苦しい峠に差し掛かっているようです。

エフォートレスの流行は、オシャレ疲れしなさそうでよいと思うのですが、セレクトショップには流行のキーワードなんか吹き飛ばすような個性的なスタイルを頑張って提案してほしいですね。

 
そうじゃないと、わざわざお店まで買い物に行く楽しみがなくなってしまいますからね。

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