新しい結婚のカタチ「事実婚」のメリット・デメリット
- 2017/7/21
ドラマ「逃げ恥」のヒットを受けて、「事実婚」が注目されました。そもそも「結婚」って何なんだろうって考えてしまう人が続出しているようです。色々な結婚の形がある中で、あえて籍を入れない選択。実際に事実婚をするのは、どんな理由からなんでしょうか。
夫婦別姓!
一番大きい理由として挙げられるのは、やはり、「夫婦別姓」のようです。結婚すると女性の姓が変わるというのが、日本では一般的ですが、女性の社会進出に伴い、女性が男性に合わせるのが当たり前という考え方が変わってきているんですね。選択としては、男性が女性の戸籍に入るということもできますが、少数派なんですよね。男性からしても、女性に屈したような気持になってしまうのでしょうか。それなら別姓で、という結論になりそうですね。
因みに、お隣の韓国は結婚しても、女性の姓は変わらないのが当たり前なのは知っていましたか?血縁を大切にするという考え方からだそうなので、女性の権利とはまた違う理由なのですが、近いルーツを持つ隣国なのに、制度が違うというのは、興味深いですよね。
女性は家事!という固定観念から解放される!
結婚するとどうしても、男性は働いて女性は家事を担当する、という暗黙の了解がまだまだ存在します。ですが、事実婚を選択するカップルは、共働きであることが多く、女性が家事をするというスタンスでは、生活が成り立たない、不平等であるということになります。。
共働きだから家事を手伝うなんていう男性もまだまだいますが、「手伝う」という感覚は、「女性がメインで家事をする」という考え方に基づいているんです。お互いに協力して、家事をこなす。事実婚のカップルは、上手に役割分担をしているようです。
契約結婚?
ドラマ「逃げ恥」で登場した契約結婚という考え方もありますよね。ドラマの中では、戸籍を傷つけないために、あえて籍は入れずに、事実婚という提案がされましたね。
契約結婚自体に賛否はあると思いますが、お互いの利害が一致して、尚且つ、お互いが納得しているのなら、筆者は有りだと思います。
同棲とはどう違うの?
恋愛において、付き合いだしてある一定の期間を過ぎると、一緒に暮らすということもおきますよね。これを同棲というのですが、これはまだ、「恋愛」の範疇になります。「事実婚」とするには、お互いに「婚姻の意思」が必要になります。また、籍は入れなくても、届け出を出して、公的に「夫(未届け)」「妻(未届け)」として、世帯を一緒にする場合が多いようです。「逃げ恥」の中でも、届け出を出しているシーンがありましたよね。
そうすることで、社会保障を受けられるなど、法的婚に準ずると認められるんです。
付き合っているだけ(婚姻の意思なない)同棲に対して、籍は入れなくても、お互いに婚姻の意思があり、世帯を一緒にすることを事実婚と言う、ということですね。
事実婚のデメリット
籍を入れなければ、離婚の際も戸籍にバツが付かないので、気軽で良いんじゃないかと考える人もいるようですが、事実婚にもデメリットがあります。
それは、子供を持つ場合です。
籍を入れないので、子供が生まれると、「非嫡出子」となり、母親側の戸籍に登録されることになります。もちろん、家庭裁判所を通して、父親側の戸籍に移すことは可能です。
これは、子供が成長するにしたがって、子供にどやって事情を説明するのか、という問題に直面します。また、遺産相続の際にも、正式な遺言状が無ければ、遺産を相続することが出来なくなってしまいます。
「子供のためだけに籍を入れる」という人もいて、子供を持つまでは、事実婚、子供を授かったので、正式に籍を入れました、という話もあります。
それから、周囲への説明が面倒ということもありますね。どうして籍を入れずに事実婚を選択したのか。明確な理由がない場合は、「説明も面倒だし、普通に籍をいれよう」ということに、落ち着いてしまうかもしれないですね。
女性の社会進出に伴い、複雑化した「結婚」ですが、昔のように、女の子の夢はお嫁さん!という時代ではなくなったからこそ、自分にあう「結婚のカタチ」を選びたいですよね。
参考
平成17年版 国民生活白書
https://goo.gl/jaclVA
Wikipedia 事実婚
https://goo.gl/q8mXpm