2組に1組の夫婦が離婚する国
- 2017/7/12
どこの国にも男女がいて、男女の数だけ恋愛があります。恋愛の形は、ひとによって様々なのですが、それでも、国によって偏りが生じるのは何故なのでしょうか。これも、お国柄と言うのでしょうか。
籍を入れないままのカップルも
チェコでは、籍を入れずに一緒に住み続けているカップルが沢山います。籍を入れずにいるカップルの数が、その年に結婚したカップルの2倍くらいあるそうです。
実際、私の義父も、籍を入れないまま14年も一緒に住んでいましたが、15年目に結婚しましたし、一緒に家も建てているのに、まだ籍が入っていないなかったカップルも知り合いです。
そして面白い統計もあります。2015年に生まれた新生児の半数くらいが、未婚者のママから生まれているのです。私が出産で入院している時に、色々書類に記入しましたが、子供は母親の姓か?父親の姓か?という不思議な質問がありました。でも、それはチェコでは特に不思議でない質問だったのです
チェコの出産するママの平均年齢は30歳くらいとの統計もあるので、それから推測すると、別に、間違って早くに子供が出来てしまったという感じでもなさそうですよね。
チェコでは、籍を入れずに長年一緒に暮らすことも、そのまま子供を産むことも、自然な形のようです。
中絶率は日本より高い
日本では、妊娠した女性の中で6人に1人くらいが中絶するということです。そんなに多いのかと驚きますが、チェコではそれより多いです。4人に1人となります。
チェコでは、ピルを常用している女性も多く、私も一人目の子供を出産した後、かかり付けの産婦人科の先生から、2人目は考えてますか?それとも、ピルを飲みますか?と聞かれました。そんな質問にも驚きましたが、それほどピルの使用が浸透しているということでしょう。
ピルを飲んでいる人が多い割には、中絶率が高いというのはどういうことでしょうか。中絶に対する抵抗が日本より少ないのもあるでしょうし、よっぽど男女の仲が良いという事なのでしょうか。
結婚しても2組に一つは離婚する
2015年の統計では、チェコで結婚したカップルの数が48,800件、離婚したカップルの数が26,100件です。なんと二組に一つが離婚するのです。
離婚するまで続いた結婚生活の期間は、平均で13年ほどで、この期間も、昨年よりは若干伸びたそうです。少しずつですが、離婚せずに我慢する忍耐力が付いてきているということでしょうか。それでも上には上がいるそうで、ベルギーはチェコより離婚率が高いそうですよ。
そして最近は、25年以上連れ添った相手と別れることも増えてきたそうで、日本でいう熟年離婚の現象でしょうかね。
離婚を決心するのは、44%が女性から、31%が両方から、24%が男性からだそうです。女性の方が、嫌気がさしているようです。その理由は不倫が一番です。そして、2割もの人が、数回の離婚を繰り返しているそうです。
私の知り合いでも、自分が離婚したという人も居ますし、両親が離婚しているという話もよく聞きます。実は、私の旦那の両親も離婚しています。クリスマスやイースター、誕生日やネームディなど、親戚に会いに行く機会が多いのですが、義母の家、義父の家と、2軒巡らなくてはいけないので、ちょっと大変ではあります。でも、旦那は、両親のどちらとも良い関係ですし、この離婚に暗い印象は感じられないのです。離婚は、チェコ人にとって、あまり大したダメージではないのでしょうかね。
チェコ人は、恋愛にとてもオープンですし、男女の距離が近いです。なので、結婚という節目を作らなくても、一緒に住んだり、子供を作ったりすることができるのでしょう。日本とは道徳が違うのです。
仲が良いチェコの男女ですが、問題があると、それに耐えて一緒に暮らすよりも、離婚を選びます。不倫された女性は、耐え忍ぶことはしません。それだけ、女性が強い、女性の就職率が高いというのも事実です。
離婚した後も、早いうちに次の相手を見つける人が殆どです。インターネットなどで相手を見つけて連絡を取り合い上手くいく形も多いようです。バツイチは気にする対象ではなく、気に入った相手とならば、男女が一緒にいることが普通なのですね。