手荒れとしもやけを自然療法で乗り切る
- 2017/2/15
冬は手荒れが悪化する季節です。
外出の際は手袋をし、なるべくハンドクリームを塗るようにしていても、家事や乾燥にさらされる手は、瞬く間にかさつき、ひび割れてしまいます。
実際、冬の寒さの悪影響を最も受けやすいのが、つねに寒気や乾燥、洗剤に触れざるを得ない両手と言われています。また、一度ひび割れて切れてしまうと、なかなか完治せずつねにひりひりとした痛みを感じなくてはなりません。たかだかひび割れ、といっても、実生活では煩わしいことこの上ありません。
こうした手の荒れに悩む人は、もともとデリケートな肌の持ち主が多いのです。ですから、市販のハンドクリームを塗って、かえって悪化してしまったという経験がある方もいることでしょう。
冬だけではありません。夏には直射日光にさらされ、海水浴に行けば砂浜の砂でデリケートな肌は瞬く間に傷つけられてしまいます。
手荒れを防ぐ最も有効な手段は、手に強い刺激を与えないことです。皿洗いのさいの高温の水、暖房器具から直接発せられる温風に両手をさらすことも、手荒れの原因となります。ワセリンなどを塗り、コットンの手袋をするなどして両手を刺激から保護するのが手荒れを防ぐことになります。
また、さまざまなオイルも効能があります。
ホホバ・オイル、アーモンド・オイル、ココナッツ・オイル、また最近の日本の台所には必ずあるオリーブオイルでも良いでしょう。就寝前にこれらのオイルを優しく両手にマッサージしながら塗布し、ガーゼやコットンの手袋で保護し一晩を過ごせば、翌朝には格段の差を実感できます。
また、亀裂の入ってしまった手には、アロエベラ・ジェルがよく効きます。アロエベラには殺菌成分が含まれているため、亀裂部分にばい菌が侵入するのを防ぐ働きもあるのです。
しかし、薬局に行ってこれらを購入する時間もなくまさに今夜、荒れた手がひりひりするときはどうすればよいでしょうか。
そんなときには、冷蔵庫や食品庫にある食材で解決できることもあるのです。
食品庫に、飲むこともなく眠っているカモミールティーはありませんか。カモミールティーは、荒れた手の救世主です。お風呂にある桶などにお湯とカモミールティーのティーバックを入れ、15分ほど両手をその中に浸してみましょう。15分経ったら、両手を優しくタオルで拭き、そのあとに家庭にある植物性オイルをなんでも良いので塗布します。カモミールティーはもともと、精神をリラックスさせる効能があります。柔らかく潤った両手を見るのは、幸せで穏やかな気分になりますね。
冷蔵庫を開けてみましょう。
卵が一つあれば、それで充分です。
卵黄部分を容器に入れてよくかき混ぜ、それを両手にまんべんなく塗り込みます。しばしにおいを我慢して、やはり15分ほど放置しましょう。手のひび割れには、卵黄の成分のよく効くのです。
卵よりは高価なので、手荒れに使うのは躊躇してしまうかもしれませんが、食べ忘れて熟しすぎてしまったアボガドも、保湿と皮膚の軟化に大変な効果があります。
私が個人的に推奨するのは、蜂蜜です。
蜂蜜も高価なので、なかなか手荒れのために消費するのはためらわれるところです。しかし、栗の木の蜂蜜など匂いが強く食用には向かない蜂蜜があればめっけもの。ためらわず、入浴の際に両手に塗りマッサージをします。唇の荒れにも、蜂蜜は格段の効果があります。アイロンなどをかけながら唇に蜂蜜を塗布し、その上にサランラップを当てます。アイロンがけが終わる頃、サランラップをとり蜂蜜を優しく拭き取ります。がさがさしていた唇が、柔らかくなったのを実感できるのです。
いずれの場合も、パックのあとは植物性のオイルで保湿成分を逃さないようにするのがコツです。
また、大人になってからも「しもやけ」に悩む女性も多いのではないでしょうか。
しもやけが足にできると、ヒールのある靴が痛みで履けなかったり、足が温まってくると今度は猛烈なかゆみに悩まされます。
日本では皮膚科に通っても、しもやけはなかなか治りません。イタリアでは、しもやけに対する自然療法が知られています。いずれも患部に直接塗布する療法ですが、肌に強い刺激を受ける場合は塗布を中止してください。
1.カイエンペッパーを塗る
カイエンペッパーは非常に辛みの強い唐辛子です。粉状になったものをしもやけになった部分に塗ると効果があると言われていますが、ひび割れている場合は絶対に使用しないでください。
2.カブ類の薄切りを塗布する
ハツカダイコンやカブなどはイタリアのイメージではありませんが、実は中世から存在していた野菜です。これらの薄切りをしもやけの患部に貼り付けると、肌が柔らかくなりしもやけにも効能があると言われてきました。これは「おばあちゃんの療法」と呼ばれている民間療法のひとつです。副作用の心配はありませんから、試してみる価値はあるかもしれません。
3.レモン汁を塗る
言わずとしれたビタミンCの宝庫がレモンです。レモン汁を直接しもやけの部分に塗るのも、イタリアではよく知られています。レモンが安価で、庭などにレモンの実がなる木がよくあるイタリアならではかもしれませんが。
4.セロリの煎じたものを塗る
セロリの食べられない部分を切り取り、500ミリリットルの水で1時間煮詰めます。この煎じ汁の冷めたものを、患部に塗ります。
いずれも、自然療法であり民間療法ですから、劇的な効果は期待できません。
しかし、副作用を気にせず、身近な食材を使って気楽に施せる療法を試してみてはいかがでしょうか。
参照元
http://www.lastampa.it/2017/02/03/scienza/ambiente/moda-e-beauty/mani-morbide-dinverno-con-i-rimedi-naturali-PxKJq5RXYUXqptdApBbFjM/pagina.html
https://www.greenme.it/vivere/salute-e-benessere/12054-geloni-10-rimedi-naturali-mani-piedi