思わず「ええ?」と言ってしまうミステリ小説5選
- 2015/6/16
どんでん返しはミステリの醍醐味のひとつですよね。
思いもよらぬ展開から目が離せなくなって、一気に読了。
そんな小説を読むのはなんとも愉しいものです。
そこで、予測不能な展開をするミステリ小説を5つ選んでみました。
ミステリは素直に読んだほうが愉しいので、読書中に犯人が誰かなんてことは考えないほうがいいと思います。
素直にどんでん返されて、ビックリすると、ストレス解消になりますよ。
【荊の城(上下)】 サラ・ウォーターズ
19世紀のロンドンの雰囲気にハマり込んでしまう一冊です。
スリの少女が詐欺師に誘われ、田舎の城に住む令嬢から財産を騙し盗ろうとする……そういう話ですが、もちろんそんな単純には展開していきません。
サラ・ウォーターズの見事な筆致にどんどん読まされ、熱くなってきたところで「ええ?」となります。
「ええ?」となったあとも読むのをやめられません。
上下巻で長い小説ですが、一気に読んでしまうので、寝不足に注意が必要です。
【シャッターアイランド】 デニス・ルヘイン
ちょっと幻想的なサスペンスです。
鍵のかけられた病室から姿を消した女性、残されていた暗号、孤島にある病院にはヒミツがあり……逃げ場のない小さな島という密室感と、謎だらけの展開に本を置くことができなくなってしまいます。
2010年にマーティン・スコッセシ監督によって映画化されていますが、そのときは謎解き映画のように宣伝されていました。
先入観なしで本のページを開いたほうが面白いと思うので、映画を観ていない方は一読の価値ありです。
【クリスマスに少女は還る】 キャロル・オコンネル
読後に不思議な感動を覚える作品です。
二人の少女が誘拐され、大人たちは二人を探そうと混乱し、二人は命懸けでそこから脱出しようとし……という話です。
筋は単純ですが、アクの強いキャラクターばかりが出てきて話をかき回すので、いつの間にか登場人物に惹きこまれて、ページをめくる手が止まらなくなります。
ラストに驚きが待っていますが、それでも読後は爽やかです。
キャロル・オコンネルの小説はいくつか翻訳されていますが、いつもクセのある登場人物がわんさかと出てきます。
【エアーズ家の没落(上下)】 サラ・ウォーターズ
再びサラ・ウォーターズです。
サラ・ウォーターズの小説にはクラシックな雰囲気と謎に満ちた緊迫感が漂っています。
没落していく旧家と、それを救おうとする医師の話ですが、読みはじめからイヤな予感しかしません。予想通り不吉なことが続いて・・・
と、上下巻で緊張感たっぷりに描かれていきます。
ネタバレするので詳しくは書けませんが、読んだあとにいろいろ調べてみたくなるような小説です。
【夜歩く】 横溝正史
金田一耕助シリーズのなかの一作です。
シリーズのなかでもかなりの異色作です。金田一耕助ものらしくオドロオドロしい事件が起こりますので、苦手な方は控えてください。
読んでいくと驚かされますが、金田一耕助シリーズはいつもちょっと無理のある展開をします。その展開に違和感があるのではなく、逆に面白いという稀有なシリーズですので、ハマる方はハマってしまいます。
また、金田一耕助は名探偵と言いながら、いつも事件を未然に防ぐことができません。