起業ついて~ネット通販のパイオニア、アマゾン
- 2015/10/19
世界的インターネット通販のパイオニアいえばアマゾンでしょう。誰でも一度はアマゾンのサイトを訪れたことや、アマゾンを介して買い物したことがあるのではないでしょうか。アマゾンの創始者、ジェフ・ベゾス氏は、アメリカ、ニューメキシコ州出身。スキンヘッドで、目をきらきら輝かせながらユーモアたっぷりに語るその姿は、まるでおもしろいものを見つけた時の子どものようです。
1994年春、インターネット上でのデータ使用量が年に2300%というものすごい成長率で伸びているのを見て、彼は新しい会社のインスピレーションを得たと言います。1995年7月、たった10人の社員で、アマゾンはスタートしました。会社としてネット販売を始める前日、彼らはかなりナーバスになったと言います。それは、顧客がどのような反応をするのか、どれくらいの注文が来るのか、まったく予測できなかったからです。しかし、その不安とは裏腹に、最初の30日間でかれらはアメリカ50州のすべての州と45カ国からの注文を受けました。
うれしい悲鳴です。彼らの期待をはるかに上回る顧客の反応に、彼らの配送システムはパンク寸前でした。天井の低い地下倉庫で、コンピュタープログラマーもソフトウェア開発者も、もちろんベゾス氏自身を含めた10人の社員が一丸となって、受注した荷物の梱包作業に追われることになったのです。しかし、最初の6年間は厳しかったと彼は言います。出資者や社員の家族からのプレッシャーも感じながら、それでも自分の信じた道を貫きとおし、1999年に初めて会社の業績はプラスに転じました。今から振り返ればその辛い数年間は、貴重な時間だったとしています。それは彼にとって、勝利への熱望や野心を奮い立たせてくれる期間だったと。
彼はこれか起業しようとする人たちに対するアドバイスとして、流行を追いかけるのではなく、何か自らが夢中になれることに注目することを挙げています。そしてそれにとことん固執するように言っています。かつて、インターネット関係のベンチャー企業を興した人たちはみんな自分がおもしろいと思ったことをとことんやって成功しています。だからこれから起業する人たちも、自分が心から熱中できることにこだわって進んでいけばいいのです。そうすれば、流行があなたに追いついてくる、と。
アマゾンがネット通販を始めたころの1990年代後半には、ネット売買に対して批判的な意見もあったのを覚えています。その主な理由はクレジットカードでの決済をネット上で行うことに関する不安です。私自身、アマゾンのサイトを見て、買おうかどうしようか迷った記憶があります。その当時はネット売買がこんなにも普及するとは思ってもみませんでした。今後、どんな斬新なアイデアやサービスが生まれてくるのか楽しみです。