朝活は日本の生活スタイルに受け入れられるのか?
- 2016/3/31
最近「朝活」と言うものが流行っているようです。朝早起きして、朝ごはんをきちんと食べ、エクササイズや勉強、読書に朝の時間を使うと言うことらしいです。
昔から、早起きは三文の徳といいますね。でも実際早起きするとどんなメリットがあるのでしょうか。
まず、朝早く起きることで余裕が生まれます。ぎりぎりまで寝ていて朝ごはんも食べずに出勤という人は意外に多いのではないでしょうか。朝、時間に余裕があると、落ち着いて朝ごはんを食べることができます。朝から活動するためのエネルギーを摂取でき、ドカ食いを抑えることができます。また、朝余裕があるため、便秘も予防できます。
人間の体は、もともと朝型にできています。自律神経と言って、私たちの生命を維持しコントロールしてくれる神経があるのですが、これには昼間活発になる交感神経と、夜間活発になる副交感神経があります。この自律神経のバランスが崩れると、体の気管に不調が起こり、ひどい場合は自律神経失調症という病気にかかることもあります。早寝起きの習慣が身についている人は、この自律神経のバランスがよく、ストレスにも強くなります。
早起きの人は日光を浴びる機会も増えますので、ビタミンDが生成されます。このビタミンDは鬱を予防すると言われています。ですから、早起きの人にはポジティブ型人間が多いと言えます。
しかし、早起きにはデメリットもあります。早く起きても夜眠るのが遅いと睡眠不足になることです。早起きをしたくても、残業や友人と食事に行ったり、遅くまでテレビを見ていたりして、就寝時間が遅くなることもありますよね。遅寝早起きをくり返していると、起きている間も集中力が無くなり、逆効果です。また睡眠時間は十分に取っているつもりでも、寝つきが悪かったり、途中で何度も起きたりして、睡眠の質が悪いと睡眠不足は解消されません。就寝前には入浴してリラックスしたり、ホットミルクを飲むなどして、質の良い眠りが得られるようにしましょう。
経営者など成功している人たちの中には早起きを習慣にしている人が多いと聞きます。朝の静かな時間は仕事の効率も良く、邪魔も入りにくいので勉強でも仕事でも集中できます。人は眠っている間にその日仕入れた情報を整理し、記憶します。そのため起きぬけの脳は整理されていてとてもスッキリしています。新しい情報を仕入れる準備ができているのです。なので、この時間の勉強や仕事は、とても効率が良いのです。
このように早起きが健康にも仕事の能率的にも良いのは分かるのですが、果たして今の日本で、早寝早起きと言うのはそう容易くはないと思うのは私だけでしょうか。
日本に住んでいない時は、わたしの生活も早寝早起きです。主人は朝5時には目が覚めているので、私もほぼ同時に起床します。週に2階は早朝ジムで汗を流します。そして、毎朝遅くとも7時半には出社し、朝早い代わりにお昼は4時くらいには帰宅します。夜は私も眠くなるので10時にはベッドに入ります。
ところが、日本の場合、まず残業が多いですよね。昔に比べると残業もすくなくなっているのかも知れませんが、それでも、主人のように、朝早く出勤するからといって早く退社することを許してくれる日本企業は少ないのではないでしょうか。
1時間残業したとします。日本の場合通勤時間がかかる人は多いと思います。片道1時間くらいだと普通ではないでしょうか。その場合、帰宅するのは早くても7時から、遅くて9時とかもあり得ますね。それから食事、入浴、就寝とスムーズにできたとしても夜10時に布団に入ることは難しいのではないでしょうか。
それから、日本の場合、夜の誘惑も多いです。テレビはゴールデンタイムが一番おもしろいし、レストランやバーなどおしゃれな店も多くて、たまには同僚や友人と食事に行ったり飲みに行ったりしたくなります。そんなふうに、早寝するとなると、夜の時間を楽しく過ごすことをすべてあきらめなくてはいけません。
日本でも特に都会に行けば行くほど、早寝早起きは難しいように見えます。本当に大切なのは、いろいろ試してみて、自分にあったライフサイクルを見つけ出すことなのかもしれません。