温故知新。古くて新しい? 落語で女子力アップ!
- 2016/10/24
いまジワジワと落語に関心をもつ女子が増えているそうです。
「らくこのらくご」という女子だけの来場者で開く落語会があったり、コミックやアニメでは、ヤバイ登場人物がおりなす人情モノの「昭和元禄落語心中」(雲田はるこ)や、女性落語家のゆるい楽屋話風景を描いた「じょしらく」(久米田 康治)なども人気のようです。
「落語」って古臭くて、年配の人が聴くものって思いがち。でも古典芸能とはいえもともと庶民の大衆芸能ですから、老若男女誰が楽しめるものなんです。
生まれた頃から映像に慣れ親しんだ人がじっくりと耳を傾けると、新鮮な面白さを発見できるはず。おまけに、聴く力や話す表現力がアップし、物の見方や考え方がユニークになるともいわれます。最近は、各種スクールでも落語講座をよく見かけるようになりました。
少なくとも、TV ・ラジオ・雑誌などマスメディアの仕事をしている人や、仕事で企画にかかわる人で、落語を聴いたことがない人はほとんどいないといえるでしょう。逆に、落語を知らない若手芸人がたまにいますが、この人達の芸はやっぱりつまらないですね。
●まずはYou Tube で。次はCD、ホール落語
落語初心者女子は、はじめは試しにYoutubeで聴いてみましょう。
オススメは、「笑点」でお馴染み春風亭昇太、「ためしてガッテン」の立川志の輔あたりが、慣れ親しんでいる人物ですので聴きやすいと思います。できればイヤホンやヘッドホンでじっくり聴いてみてください。
二人とも古典落語を演じる芸がしっかりしていて、さらにオリジナルの創作落語も絶品。昇太さんは“抱腹絶倒型”で初めての人もわかりやすい。志の輔さんは、“ドラマチックなじわじわ面白型”ですかね。創作落語「歓喜の歌」は映画にもなりました。
・春風亭昇太 https://www.youtube.com/watch?v=Ui9D2yqVBpI
・立川志の輔 https://www.youtube.com/watch?v=Eh2Y-Uu215U (音声のみ)
もう少し聴いてみようかなと思った人は、DVDを買うも良し。また図書館でDVDやCDを借りて聴くのも無料なのでいいですよ。その時オススメなのは、たいていの図書館に置いてあるはずの古今亭志ん生です。たぶん昭和の落語家で人気ベスト3に入る落語家。生涯に30回以上引っ越し(ほとんど夜逃げ)をするなど、人生そのものが落語のようで、「志ん生一代」(結城昌治)という小説にもなっています。
ちなみに、ドラマ「相棒」の鑑識・米沢さんのケータイ着信音は古今亭志ん生が舞台に登場するときに流れる出囃子(でばやし)です。
●ライブなら、全国のホール落語がオススメ!
「てっとり早くライブに行きたいよ」、という人は寄席(よせ)に足を運ぶのもいいのですが、東京と大阪の近郊以外の人は遠いですよね。そこで一番のオススメは、○○市民会館なんどで開催されるホール落語です。
実は、寄席って漫才や曲芸の人もたくさん出演し、落語家の話はじっくり聴けません。全国で開催されているホール落語なら、いろいろな落語家さんの噺を全国で聴くことができます。だいたい1回あたり4人ぐらいの落語家さんの噺が4000円程度でじっくり聴けます。
機会があればぜひ聴いていただきホール落語のひとつに、立川志らくの“シネマ落語”があります。誰もが知っている名作映画を江戸時代に置き換えた創作落語なんですが、いろいろな仕掛けがあって、笑いと同時に最後は「なるほどね〜、ウマイ」とうならされますよ。
さらにさらに、落語の楽しさがわかってきて覚えたくなった(カラオケと同じですね)なんていう人のために、落語家さんが講師のインターネット落語講座なんていうのもあります。
講座の説明には、「落語を身につければ、自己啓発・ボランティア活動・生涯学習・子供たちの健全育成など、落語を通しての活動展開はみなさま次第で大いに広がりますよ!」とあります。
・ 「インターネット落語講座」:http://www.knowledge.ne.jp/lec339.html
落語家の桂七福が講師となり、文字と音声ファイルで3カ月間の落語習得コースです。受講料は10,285円(税込)。
まだまだ落語の魅力は書き足りませんが、「落語で女子力アップ ! 」にぜひ挑戦してみてください。