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珈琲道へようこそ2 ~カフェインってなに?~
- 2016/1/7
コーヒーの代表的な成分、カフェインのことが気になる・・・というお話をよく聞きますが、そもそもカフェインってナニモノなのか、実はよく知らない。という方も多いのでは?
人間には好き、嫌いといった感情が存在しますがこの好き、嫌い、にもなんとなく好き(直感のようなフィーリングに近い感覚)なんとなく嫌い(根拠はないけれどよくわからないから取り合えず避けておく)というような、なんとなく・・・といった理由で、長らく嫌われやすい存在だったカフェインの名誉挽回をしてみましょう。
ドイツ人ルンゲに発見されたカフェイン
コーヒーを嗜む事=カフェインを摂取することとも言えるくらいコーヒーとカフェインのイメージは直結しやすいものでしょう。実際にカフェインはコーヒーの主要成分でもあります。一杯のコーヒーに含まれるカフェインの量は100mlで40~70mgです。
よくある誤解に、見た目の黒っぽいコーヒー豆(カフェオレなどに使うフレンチローストやエスプレッソに使うイタリアンローストと呼ばれる、焼きの深いコーヒー)ほど見た目からか、カフェインが多いと思われがちですが実は、反対に生のコーヒーの実(緑色をしています)に含まれるカフェイン量が最も多くそこから、焙煎(焼くともいいます)が進むに連れてその量は減少していきます。
つまり浅く炒ったコーヒー(茶褐色のうすい色)の方がカフェインは多く、深く炒ったコーヒー(黒っぽい色)の方がカフェインは少ないのです。
それぞれ100mlとして紅茶には10~30mg、煎茶だと20~50mg、ウーロン茶20~30mg、玉露になると160mgもの豊富なカフェインが含まれているのです。
このように、コーヒーのみならず、私たちの身近な飲料に含まれているカフェインは1819年ドイツ人のルンゲによって発見されました。
分析化学者のルンゲは、コーヒーから薬理成分を抽出して、治療に用いる事ができないかを研究しはじめ、やがてカフェインを発見し世界中の(今現在も)研究者達が様々な効用を発見、医療現場でも取り入れられるようになってきました。
カフェインの働きってあれよね。“寝る前にコーヒーを飲んだら眠れなくなるよ”といわれた事のある方は多いはずです。
ここでは、意外と知られていないカフェインの作用についてご紹介します。
新陳代謝をよくする
利尿作用もあるので、老廃物や過剰になった水分を排出してくれるため、むくみの予防にもつながります。
解毒作用
手術のあとの麻酔中毒や、タバコのニコチンの毒性を抑えたり、吸収をセーブしたりします。
脳髄細胞(中枢神経)刺激
集中力を増進させたり、体のうごきをよくします。
また、覚醒作用により眠気を抑制します。
胃酸の分泌を高め、消化を助けます。
エネルギー消費と脂肪分解を促進するのでダイエット効果が期待できます。
コーヒー一杯分のカフェイン量で、約二時間ほど血流をよくします。
(低血圧の人は活動的に、高血圧の人は毛細血管の拡張により血圧を下げる働き、つまり血流を整える働き)
筋肉疲労をやわらげる
体内代謝を活発にして血液中に酸素を充分供給し、必要な栄養物質を体の隅々まで素早く供給する。
(マラソン選手がスタート前にコーヒーを飲むというのは有名な話?ですが、理にかなった方法と言えますね)
二日酔いをやわらげる
アルコールがアセトアルデヒドという代謝物に変わってからもなかなか酸化せず神経を刺激し続ける状態が二日酔い、とよばれるものですがカフェインが肝臓や腎臓の働きを活発にするのでアセトアルデヒドを早く酸化させ、酢酸にして、炭酸と水に分解してくれます・・・二日酔いの症状が減少します。
他にも日本動脈硬化学会ではコーヒーに含まれるカフェインの飲用とともに増加する善玉コレストロール(高密度リポタンパクHDL)に着目し研究をすすめています。
このように、カフェインは医薬品として研究され、用いられてきた成分でもあるのです。僅かに中毒性がありますが、それは毎日バケツ一杯分のコーヒーを飲む・・といったような極端な場合であって、常識的な(一日3~4杯)量を摂ることに関しては、有害な副作用とその蓄積がなく、常用しても害を引きおこさないということがわかっているそうです。
知的女子の賢い利用法
カフェイン以外にも、女性の味方ポリフェノール(同量の赤ワインよりも多い含有量)など、様々な成分が含まれているコーヒーですが今回は、その代表選手としてカフェインについてまとめてみました。
最後に、逆転の発想として仕事も恋も、お洒落も育児も愉しみたいすべての女性におすすめの情報をご紹介いたします。
お昼寝前にコーヒーを飲むという発想
眠る前にコーヒーを飲むとカフェインのために眠れなくなるのでは?
と、驚かれるかもしれませんが、これは本当です。
15分~20分のお昼寝を取り入れることで、頭の中がすっきりし、作業効率があがることは知られていますが、覚醒作用(目覚めがすっきりする作用)のあるカフェインは体内に入ってからおよそ15分~20分後に効いてくるということがわかっています。
つまり、お昼寝に入る時には睡眠を邪魔せず、ちょうど目覚める頃カフェインが作用してくるので、すっきりと目覚め、その後の動きがスムーズに運びやすくなるのです。
あの、ボーっとしたお昼寝後のけだるさが軽減する裏ワザといえるかもしれませんね。