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風邪に効く漢方薬の選び方
- 2016/1/21
風邪をひいた時、皆さんはどうしていますか。まずは市販の風邪薬を飲んでみて、熱が高かったり咳がひどかったりすれば病院へというのが一般的ではないかと思います。市販の薬でも病院の薬でも、たいてい出てくるのは熱さましや抗生剤といった、いわゆる西洋薬です。たまに漢方薬を出すお医者さんがいても、葛根湯の場合が多いのではないでしょうか。
漢方薬にも風邪薬があることはご存知の方も多いでしょう。けれど何種類もあることはご存知でしょうか。熱なた熱、咳なら咳といった各症状に対応する西洋薬と違い、漢方薬は患者の体質に対応します。普段元気な人と体が弱い人とでは同じ風邪でも薬が違うのです。どんな薬がどんな人に対応するのか、大雑把にではありますがご紹介します。
○葛根湯
一番一般的な漢方薬の1つです。ただこれを風邪薬に使うならば、普段は元気な人向きのお薬です。普通に体力のある人が、熱が出たり寒気がしたりといった時に適しています。首や背中が凝っていて、熱はあるのに汗がでないような風邪に効果があります。
○桂枝湯
あまり体力のない人、たとえばお年寄りや妊婦や子どもなど、そうした人には葛根湯より桂枝湯のほうが向いています。頭痛や悪寒がひどく熱が出る風邪で、自然に汗をかくような場合はこちらのお薬のほうがあっています。
○小青竜湯
この漢方薬は鼻炎の薬としても知られています。頭痛や悪寒があって、熱があるのに汗は出ないタイプの風邪に向いています。鼻水が多くてむくみが出るような場合はほぼこれがいいでしょう。要するに水系の異常がある風邪にあう漢方薬です。
○麻黄湯
あまり一般的ではありませんが、これも風邪薬の1つです。普段体力のある人が頭痛や悪寒があって、熱はあるのに汗が出ない風邪に向いています。葛根湯との違いは関節の痛みや腰痛の有無です。元気な人が風邪をひいて、関節や腰に痛みが出た場合はこの薬が効果があります。ただ元気な人の風邪向きですので、体力のない人や病気が長引いている人は飲まないでくださいね。
○銀翹散、または天津感冒片
先の4つの漢方薬は風寒型の風邪に効く薬です。基本は寒気であり、体を温めて風邪を治すようになっています。でも寒気はないけれど喉が痛くて熱が高くなるような風邪もありますね。そんな場合はこの薬を使いましょう。わかりやすい特徴は熱が高く喉が痛い、冷たいものが欲しくて尿の色が濃いなどがあります。こういった風邪は風熱の風邪で、インフルエンザもある意味この風邪です。
どんな風邪も絶対に治る薬はありません。あくまで症状を緩和することで治りを早くするのです。それでもぴったり症状にあった漢方薬は、西洋薬より効き目が早いこともあります。自分や家族にあった漢方薬を常備しておくことで、病院に行く手間がはぶけるかもしれません。