多汗症って病気なの?
- 2015/6/29
多汗症って汗かきと同じだと思っていませんか?多汗症はひとつの病気で、単にたくさん汗をかく「汗かき」とは異なります。また、多汗症の人は「握手をすると気持ち悪いと言われる」「汗で書類にシミが出来て、ひどい時はやぶれてしまう」などの悩みを抱えています。でも、そんな悩みは他人には分かってもらえなくて、一人で悩んでいたりもします。ここでは、多汗症の原因と治療法についてまとめています。
【多汗症とは】
夏の暑い時や激しい運動をした後などは、汗をかきますよね。私たちは汗をかくことによって体温調節します。多汗症の人は、これら体温調節の必要がない時に大量の汗をかく病気なのです。
【多汗症の種類】
多汗症には多量の汗をかく全身性多汗症と、手や足などの局部的に汗をかく局所性多汗症があります。全身性多汗症はホルモンバランスの乱れや他の病気が原因で発症することが多いです。多汗症をもたらす他の疾患とは、甲状腺機能亢進症、糖尿病、結核、更年期障害などがあります。局所性多汗症は手のひらや足の裏、わきの下など、狭い部分に汗をかく症状です。思春期に発症することが多く、遺伝する可能性もあると言われています。
【多汗症の原因】
多汗症は自律神経のひとつである交感神経の異常によって起こります。交感神経には体温調節が必要な時に発汗させる役割があります。多汗症の人は、この交感神経が強く働きすぎるのです。しかし、なぜ交感神経に異常が起こるのかは原因究明されていません。
【生活習慣と多汗症】
自律神経の不調なので、生活習慣を見直すことで多汗症を改善することも可能です。発汗を促す辛い食品を避けたり、カフェインやニコチンも取らないようにします。規則正しい生活と良質の睡眠をとることで、自律神経のバランスを整えることもできます。
【クリニックでの多汗症の治療】
多汗症は皮膚科や美容外科で治療することができます。治療方法はたくさんありますので、医師と相談しながら自分に合った治療法を見つけましょう。クリニックで良く用いられている治療法は以下のようなものがあります。
1.薬物治療
手などの局所性多汗症には、塩化アルミニウムを塗布して発汗を押さえる方法があります。また、精神的緊張が発汗を増加させることがあるので、精神安定剤を処方される場合もあります。
2.手術
重症の多汗症の場合、交感神経を切断したり、汗腺を取り除いたりする手術が行われます。しかし、副作用があるものもありますので、医師とよく相談のうえで決めましょう。
【まとめ】
多汗症の治療法は多岐にわたります。まずは、皮膚科等での診断を受けてから、治療に取り組むことが大切です。同時に生活習慣の見直しで、自律神経バランスを整えるようにしましょう。