日本経済から自分を見てみたら? 経済指標で格差がわかる!?
- 2015/7/14
日本経済を数値化するさまざまな経済指標が発表されていますが、なかにはとても身近な経済指標もあります。
身近な経済指標は日本経済の明日を読むため以上に、自分がいま置かれている状況を客観的に見るのに役立ちます。
こういった統計では、平均の数値より上なのか下なのかが気になるところです。
年齢の問題もあるので一概にはいえませんが、ここに格差が見えるのかもしれません。
【家計調査】
総務省が毎月発表している家計調査では、世帯平均の消費支出を知ることができます。
つまり、みんなが毎月何にどのくらいお金を使っているのかという統計なのです。
家計調査によると、2013年の毎月の平均消費支出は約25万円です。
内訳は月額で
・食費⇒約6万円
・住居費⇒約2万円
・光熱費⇒約2万円
・家具・家事用品⇒約9千円
・洋服代⇒約1万円
・医療費⇒約1万1千円
・交通費⇒約5千円
・通信費⇒約1万円
・教育費⇒約8千円
・教養娯楽費⇒約2万6千円
で、合計しても25万円にならない分はその他の支出です。
もっとも多いのはやはり食費なのですね。
住居費が家賃に比べて大幅に少ないのは、持ち家の人が多いからでしょうか。
■総務省統計局 家計調査のページ → http://www.stat.go.jp/data/kakei/
【毎月勤労統計】
毎月勤労統計は厚生労働省が毎月発表している統計です。
産業分野別にどのくらいの給料をもらっているのかがわかります。
2014年のデータでは、平均給与は月額で約32万円です。
各業種を見ると、
・建設業⇒約38万円
・製造業⇒約38万円
・電気・ガス業⇒約54万円
・情報通信業⇒約49万円
・運輸業⇒約34万円
・卸売・小売業⇒約27万円
・金融業・保険業⇒46万円
・学術研究⇒約45万円
・飲食サービス業⇒約13万円
・生活関連サービス業⇒約21万円
・複合サービス事業⇒約37万円
各業種を見ると、給与が多いのは電気・ガス業で、50万円を超えています。その他、月額で40万円を超えている業種は、情報通信業、金融・保険業、学術研究でした。
ちなみにもっとも給与が低い業種は飲食サービス業の約13万円でした。
これはアルバイト・パートなどの非正規雇用が多いためでしょうか。
業種によって給与にはかなり開きがあることがわかります。
小売やサービスなどモノ(サービス含む)を売る業種は給与が低めなようです。
■厚生労働省 毎月勤労統計のページ → http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/30-1.html
【消費者態度指数】
この統計は一般の人たちがいまの景気をどう感じているのか知るのに役立ちます。
これは消費動向調査というアンケートで、その結果は内閣府から消費者態度指数として毎月発表されています。
消費者態度指数は、
・暮らし向きは半年後いまより良くなるか?
・今後半年間で収入の増え方が大きくなるか、小さくなるか(この聞き方微妙です)?
・就職のしやすさ、仕事の安定性が今後半年間にいまよりも良くなるか、悪くなるか?
・耐久消費財(家電、パソコン、自動車なんかのことです)の買い時として、今後半年間で良くなるか、悪くなるか?
・あなたの株や土地などの資産は今後半年間に増えると思うか、減ると思うか?
という5つのアンケート結果から合成されます。
一般的に数値が50以上なら「良い」50以下なら「悪い」と判断します。
2006年に50に達しましたが、すぐに50以下になり、それ以降、一度も50に達していません。
メディアなどでは景気は良くなっていると言われていますが、消費者(=日本国民と考えてもいいです)は景気が良くなっていると実感していないようです。
■内閣府 消費動向調査のページ → http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/menu_shouhi.html
聞いたこともない統計ばかりだと思いますが、メディアで宣伝されていないだけで、各省庁は毎月このような数値を発表しています。
家計調査はお金の使い過ぎの判断に、毎月勤労統計は転職する時の参考に、消費者態度指数はテレビが放送しない一般の人の景況感を知るのに使えます。
ちょっと見てみると面白いかもしれませんよ。