確定拠出年金(日本版401k)ってどういうもの?
- 2016/2/1
確定拠出年金とは
「確定拠出年金」という制度を聞いたことがある人は多いと思います。日本版401kとも言われますが、この確定拠出年金はこれからどんどん普及していくと考えられています。
確定拠出年金とは、毎月積み立てた積立金を元手にして自分の裁量で運用し、引退後に運用成績を繁栄して、年金として受けとることができる制度です。もともとはアメリカで主流になっていた制度でしたが、2001年から日本でも導入されました。少子高齢化の影響によって社会保障制度が将来削られていくことが確実だと言われており、老後の生活に対する個人の負担は大きくなっています。そのような時代の変化を受けて、運用の成果次第では年金の受給額を増やすことのできる確定拠出年金制度への期待が高まっているのです。
「企業型確定拠出年金」
確定拠出年金には「企業型」と「個人型」があります。まずは企業型から見てみましょう。企業型の確定拠出年金とは、第2号被保険者にあたる会社員の人を対象とした制度です。
通常、企業は「企業年金」という制度を持っています。企業年金とは、公的年金制度の国民年金、厚生年金の上に置かれる年金制度で、多くの会社員の方はこの企業年金に加入し、退職後は積み立てた年金を受けとっていました。しかし従来の企業年金は「確定給付型」のものでした。確定給付型とは、積み立てた年金は企業が運用し、あらかじめ決められた額の年金を受けとるというものです。個人としては給料から勝手に掛金が引かれ、知らない間に積み立てられ、運用され、受けとることができるものでした。
これに対して「確定拠出型」の年金は、掛金はあらかじめ確定していますが、それを運用するのは企業ではなくそれぞれ個人であり、給付される年金の額は運用実績によって変動します。企業型では毎月の掛金は企業が全額負担します。掛金は所得控除になるなど、多くの利点があるのですが、自分の勤務している企業が確定拠出年金の制度を導入していなければ加入することができません。
「個人型確定拠出年金」
「個人型」の確定拠出年金とは、自営業者などの第1号被保険者の人を対象とした制度です。基本的には企業型と同じく、積立金を自分で運用して、その結果に応じて年金を受けとることができるというものですが、企業型とちがうのは掛金は自分で拠出しなければならないというところです。
また、現在は自営業者などの第1号被保険者しか利用することができませんが、これからは第3号被保険者である主婦や、企業年金のない会社に勤務している会社員の人なども、個人型を利用できるようにしていくことも検討されています。