「常在菌」を味方につけましょう

  • 2016/3/14

外から、帰ってきたら「うがい」「手洗い」を徹底しましょう」

「身のまわりを清潔にたもちましょう」

 わたし達は、まだ物心がつく前から、ミクロのレベルでまで衛生面を指導されてきました。そのかいあって日本人は、世界でも稀なほど、身きれいな人種だと言われています。
 しかし、まるで顕微鏡をのぞくように、躍起になって「菌」を排除するのは、いささかやりすぎだという指摘もあります。
 ドラッグ・ストアには、「消毒グッズ」や「抗菌スプレー」といった、とにかく菌を退治するアイテムがたくさん並んでいます。けれども、それらは、本当にすべて必要なのでしょうか。

 極端な話になりますが、ホームレスには、「糖尿病」になる人はいても「ハゲ」と「水虫」はいないと言われています。それは、なぜでしょうか。答えは、滅多に、体を洗わない彼らの皮膚の表面には、おびただしい数の「常在菌」が付着しているから。中には、悪さをする菌もいますが、とくに害をもたらさない菌や、むしろ、人体を守ってくれる菌も多いのです。そして、良い菌が増えると、なぜか有害な菌は、棲みにくくなったり、死滅しないにしても、人に対して、いたずらをしたくても、できない状況に追い込まれてしまうのです。つまり、これらの常在菌をことごとく殺してしまうと、皮膚本来の持つバリア機能が破られ、「抵抗力」や「免疫力」が低下してしまう結果に。この二十年ほどの間に、こどもや若い世代を中心に「アトピー」や「アレルギー」「ぜんそく」が急増しているのも、極端な清潔志向の裏返しではないでしょうか。
 
 そうはいっても、「不潔」になるのは、社会的にも問題があると思います。真夏の沖縄の海で泳いでいた格好のまま、いきなり南極に行くような、急激な変化は、むしろマイナスでしょう。

 これまでの生活リズムを崩すことなく、手軽に「常在菌」を守る方法はあるのでしょうか。
 そこで、まず、イソジンをふくむ「うがい薬」をやめて「真水」でうがいをしてみてください。意外かもしれませんが、風邪のウィルスは充分、水で流すことができます。むしろ、消毒をしてしまうと、咽喉の粘膜が荒れて、ウイルスが侵入しやすくなってしまいます。
 そして、普段は手洗いには「石鹸」はいりません。同じように流水だけで平気です。

 最後に、少し勇気がいりますが、体を洗うのも「ボディ・シャンプー」をやめてみてはいかがでしょうか。湯船につかりながら、やさしく手で撫でるだけで、気になる汚れはほとんど落ちます。はじめは、週末だけ「ノー・ソープデー」にして、徐々に慣らしていくと、楽に切り替えらますよ。
 目に見えない「菌」を悪者として、成敗するのではなく、同じ地球に生きるもの同志として、ぜひ「共存」したいものですね。

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