中欧の小国 ハンガリーへいらっしゃい!
- 2017/2/15
中央ヨーロッパに位置するハンガリーは周りを7カ国に囲まれた小国です。我々日本人と同じくアジア人を祖先とし、苗字の後に名が来る、赤ちゃんのお尻には蒙古斑を持つ、などの共通点もあります。近年ではウィーン(オーストリア)、プラハ(チェコ)、ブダペスト(ハンガリー)の中欧3都市を巡る旅行者が大変増えてきました。少しエキゾチックで独特な文化を持つハンガリーの魅力を在住の10年目の私が自信を持ってご紹介します!
「ハンガリーは温泉大国!」
ハンガリーのガイドブックを開くと高い天井、ゴージャスな内装の中でお湯に浸かりながらチェスをする姿、という写真が必ず掲載されています。国内に多く点在する温泉施設は、日本の温泉よりも温度が低く、水着を着て日本のスパ施設の様に様々な種類のお湯やサウナを楽しめます。休み休み、5時間程滞在するのがハンガリースタイルです。トルコ風呂、ローマ風呂の様に天井は高くドーム型になっており、薄暗い内装の中でお湯に浸かっていると、何か歴史を遡った様な感覚に陥ります。旅行の際は是非水着を用意して、日本とはまた違う温泉スタイルを楽しんでください。
「必見!ドナウの真珠・ブダペストの夜景」
街の真ん中に雄大なドナウ川が流れるブダペスト、その両岸は世界遺産地区として登録されており、大変美しいです。日中でもブダペストを代表する王宮、国会議事堂、マーチャーシュ教会など美しい建造物が並ぶ姿は素敵ですが、薄闇の頃、空が段々と青く染まりオレンジのガス灯が灯り始める頃からの夜景は「ドナウの真珠」の異名にふさわしく、本当に素晴らしいです。おすすめの絶景スポットは「ゲレルトの丘」。旅の最後の夜には是非こちらに足を運び、その美しい夜景を目に焼き付けてください。
「ワイン好きはエゲル・トカイのワイナリーへ」
ハンガリーはワインも名産品で国内にワイナリーが点在しています。特におすすめなのが、首都ブダペストから電車で2時間ほどの所にある、エゲル(Eger)とトカイ(Tokaj)。エゲルで有名なのは「雄牛の血(エグリ・ビカヴェール)」と呼ばれる赤ワインです。「美女の谷」と呼ばれるワイナリーではいくつも小さな蔵が並び一杯100円程で様々な種類の試飲ができます。トカイで有名なのは世界3大貴腐ワインの一つである「トカイ・アスー」。こちらは琥珀色の甘口ワインで大変飲みやすく、表記されている3から6の数字が上がるにつれて、貴腐ブドウの含有量も甘みもお値段も上がります。その上のエッセンシアと呼ばれる最高級のものは洗練された大変おいしいものでいくらでも飲めてしまいそうですが、こちらはお値段もかなりあがります。トカイの街中にもワイン蔵が多くあり、テイスティングが楽しめますので、是非お試しください。また、テイスティングして気に入ったワインはボトル買いはもちろん、ペットボトルでも購入でき、大変お値打ちなので、ワイン好きにはたまらなく魅力的でしょう。
「お土産の購入は中欧市場へ」
ドナウに掛かる緑の「自由橋」の袂に観光客が多く訪れる中欧市場があります。市場の中に入ると遥か高い天井と広い空間の中で多くのお店が並び、観光客だけでなく、ローカルの台所としても大変多くの人々で賑わっています。1階は野菜や肉、チーズ、その他食材、2階は民芸品・お土産が売られており、ハンガリー料理のイートインスペースもあります。1階では日本では見る事のない野菜も多くあり、ふらっと見て回るだけでも楽しいのですが、ハンガリー土産として購入するには名産品パプリカの粉、フォアグラの缶詰、蜂蜜、先に挙げたトカイワインなどがおすすめです。2階の民芸品・お土産スペースでの一押しはカラフルで可愛らしいハンガリー刺繍です。チェス盤やこちらもカラフルに色付けされた木の小物もおすすめですが、刺繍はテーブルクロスをはじめとするキッチン周りのファブリックやティッシュケースなど小さな物まで色合いも様々なものがあり、どれも素敵で可愛らしく目移りしてしまいます。時間をかけて厳選し、ぜひお気に入りの一点を見つけてください。
ここに挙げたものだけでなく、ハンガリーではオペラやコンサートが大変お値打ちに楽しめたり、美しい教会や素晴らしい建築物の見学、アンティークショップ周りや東欧最大の蚤の市「エチェリ」で掘り出し物を探す、など他にも素晴らしい楽しみ方に溢れています。是非一度訪れて、独特の文化を持つハンガリーをじかに経験してみてください。