円高・円安は日本の経済にどういう影響を与えるのか?

  • 2015/5/28

円高・円安を理解するのは難しくない
 経済の動きを見る上で、円高・円安の意味を理解することは必要不可欠です。円高・円安の意味を正しく理解することは難しいことではありません。今回は円高・円安のメカニズムとその影響についてご紹介しましょう。

円高・円安とは
 まず「円高」とは他の通貨に対して円の価値が上昇すること、「円安」とは他の通貨に対して円の価値が下落することです。簡単に説明するために円とドルの関係で説明しましょう。

 為替相場が円高になるということは、1ドル=100円から1ドル=80円になることです。価格が下がっているのに円高なの?と疑問に思われるかもしれません。例えば1ドル=100円から80円になるということは、これまで100円で買っていたアメリカの製品が80円で買えるようになる、ということです。つまりドルに対して円の方の価値が高まっているのです。

 逆に為替相場が円安になるとどうなるでしょうか。円安になるということは1ドル=100円から1ドル120円になるということです。つまりこれまで100円で買えていたアメリカの製品に120円払わなければならなくなる、ということです。ドルに対して円の価値が下がっていることが分かると思います。

円高の仕組み
 なぜこのように為替相場は変動するのでしょうか。まず、この世界にあって取引されるものは、すべて需要と供給のバランスによって価格が決定します。これは通貨に対しても同じで、需要が高まれば値段が上がり、需要が供給以下になれば値段が下がります。

 為替相場で通貨を取引しているのは誰でしょうか。それは主に海外と貿易をしている企業です。具体例で説明しましょう。仮に1ドル=100円の相場であると仮定します。海外に製品を輸出している日本の自動車会社のA社は、アメリカに100万円の車を100台輸出しました。車を購入したアメリカのB社は、A社に対して100万円×100=1億円=100万ドルを支払いました。
円安円高
 日本のA社は100万ドルを手にしましたが、日本で事業を行っているA社にとってドルは使いづらいものです。そこで為替市場で100万ドルを売ることになります。為替市場では日々莫大な通貨がやりとりされているため、A社だけがドルを売ったところで市場にはほとんど影響はありません。しかし実際には無数の企業が毎日海外と取引し、為替市場でドルを売っています。このようにしてドルの売りが大きくなっていくと、ドルの供給量よりが需要よりも高くなります。供給量が大きくなるとドルが欲しいという人が少なくなるため、ドルの価値が下がる=ドル安になります。これがドル安=円高のメカニズムです。

円安の仕組み
 このようにして多くの企業がドルを売り、ドル安が加速していくとどうなるでしょうか。円高=ドル安になるとそれだけ海外のものが安く買えるようになるため、多くの人が海外製品に対する需要を高めます。国内の需要の増加を見込んだ企業は、海外からの輸入を増加させます。すると海外製品を購入するためにドルを調達しなければなりません。日本の輸入企業は為替相場でドル買い=円売りを行ないます。すると今度はドルの価値が上昇=ドル高=円安になります。円高は円安に是正されていきます。

これが価格のメカニズムの決定です。実際には企業だけでなく、為替の取引によって利益を求めようとする投資家や、相場を安定させようとする中央銀行の介入などがあり、複雑な構造になっています。しかし今回紹介したメカニズムが基本になるため、その他の動きについては簡単に理解できるでしょう。

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