ん?同じもの?違うもの? ~混同しがちなあれこれ~
- 2016/8/10
毎日の暮らしの中で、ぼんやりと把握していていいものと、はっきりと区別しなければならいものがありますね。
うすうすは理解をしているつもりなのだけど、知ってどうする?どうもしないけど・・・う~んやっぱり知りたい、わかりたい。
思考の整理整頓にお役に立てれば幸いです。
そして、いらっしゃいませ。似て非なるものワールドへようこそ。
~エンジェルとキューピット~
天使・・・ってエンジェル?それともキューピット?
あれ?どちらも裸の子ども・・・弓矢を持っているのと持っていないのと・・・。
エンジェルはキリスト教、キューピットはローマ神話
まず、起源が大きく異なります。
ローマ神話では愛の神様をクピドと呼び、その英語読みが、キューピット。
一方、エンジェルはキリスト教やユダヤ教での神の使いたち(天使)のことです。
天使の9階級のうちの一番下の階級をさすようです。沢山の宗派のあるキリスト教のなかには、それへの反論も数多くあるようですが、カトリックでは多くの場合支持されているようです。プロテスタント系の多くのキリスト教団では、天使を取り上げることはほとんどなく、それは天使は神ではないので礼拝の対象にしない、という立場、解釈なのだそうです。
見分け方
弓矢を持っているのがキューピット持っていないのがエンジェル、ということでよさそうです。
~会席料理と懐石料理~
漢字は違えど読みが同じ、カイセキ料理を解析してみましょう~。
イメージはどちらもが、色々な和食が少しずつ盛り付けられて出てくるような・・・。
一汁三菜は懐石料理、楽しくいこう会席料理
会席料理は、その昔武士や貴族が宴会や集まりで客をもてなすためにだした本膳料理が始まりです。
そのため、さほどの厳しい作法はありません。
現在、私たちが料亭や旅館、結婚披露宴や法事の際にいただく和食フルコースはほとんどが会席料理といっていいようです。
別名、宴会料理、つまりはパーティー料理日本版といったところでしょうか。
一方、懐石料理のマナー、お作法は茶道の各流派によって厳しく決められています。
茶道の席でお茶を飲む前にふるまわれるお料理なので、茶懐石ともよばれます。
その歴史は、安土桃山時代に千利休によってその原型がつくられました。江戸時代には一汁三菜(汁物一つに総菜三つがついた状態)を基本のスタイルとしたものが確立され、現在に至っているのです。
また、懐石という言葉は禅に由来しています。
昔、昼食以外に食事を許されていなかった修行僧が空腹をしのぐため、懐に温めた石を入れていたという話から、懐石とは~空腹を一時しのぐ~という意味を持っているのだとか。
今でいうところの、軽食、間食といったニュアンスもある懐石料理なのでした。
場面でわけてみると
会席料理はお酒を愉しむ
懐石料理はお茶を愉しむ
和のあり方といえるかもしれません。
~からしとマスタード~
おでんや納豆につけるのは、からし。
でもでも、ホットドックならマスタードをつけますね。
単純に、マスタードをからしと、訳していいのかしら?
洋がらし、和がらし
マスタードもからしも原料はどちらも“からし菜”というアブラナ科の植物の種です。
和がらし、洋がらしのほかに、黒からしという種類もあって、つぶ入りマスタードには、この黒からしが入っているのです。
しかし、それにしても辛さが違う気が・・・する。
純正からし=和からし
マスタードは、洋からしにビネガーや調味料で味を調整している複合調味料なのだそうです。マスタードの辛さは和がらしに比べて弱くマイルド、マヨネーズやケチャップのような感覚でたっぷりつけて食べることができます。
なお、和がらしというと日本ならではの香辛料だと思われがちですが、中央アジアが原産で、インドや中国などを経由して日本に伝わっています。
海外では、ジャパニーズマスタード、チャイニーズマスタード、オリエンタルマスタードと、様々な呼び名で販売されていますが、風味や辛さなど、ほぼ同種のものなのだとか。
~内縁と事実婚~
未婚姻のカップルを、内縁関係とか事実婚、と呼んだりします。また、最近の流れではかつては婚姻が認められなかった同性のカップルにも、婚姻(に等しい関係)を認めるという動きもあり、ひとくちに一つ屋根の下、といっても様々な婚姻のあり方が、混在するようになりました。
人々の生き方が多様化する中で、この内縁と事実婚、イメージ的には事実婚の方がより明るい感じがするのですが、どうでしょう。
婚姻届は出していないけれど、生計をともにするなど事実上の夫婦関係がある場合を事実婚、あるいは内縁関係といいます。法律では、ほぼ同義語なのだそうです。フランスのオランド大統領夫妻が事実婚であることは有名です。
日本におけるイメージとしては
私は内縁の妻です。と名乗る人は少ない。“内縁の妻”には慣習的に“愛人”“二号さん”はたまた“お妾”といった日陰イメージがいまだあるのだとか。ニュアンスとしては~やむを得ない選択~といった感じでしょうか。
他方、事実婚には~婚姻届を出そうと思えばだせるけれども、あえて届けをださない~といった本人たちの意思で選んだというプラスのイメージが伴います。
どちらも、現在では結婚に準ずるとして社会制度上婚姻している夫婦と変わらない対応を受けるケースも増えています。
~祝日と祭日~
その日は・・祝日、ん?祭日?
ナショナルホリデーは・・・祝祭日ってまとめてみたり・・・。どう違うのかしら?
同じなの?違うものなの?それから、いつしか増えたような・・・。
その・・・カレンダーの赤い数字。
祝日は何かを祝っている?祭日はどこかのお祭り?
“祭日”は皇室で重要な行事が行われる日なのだとか。
一方“祝日”は~国民の祝日に関する法律~(祝日法)で決められている日。
という分類になるそうです。
が、カレンダーには祭日という書き方はない。
それもそのはず、戦後の1948年に新憲法が公布され、祭日という日がなくなってしまったのです。
そのため戦前の祭日の多くは、戦後の祝日に引き継がれ、織り交ぜになって今も残っています。それでだから、ややこしい。
例えば元旦の1月1日(天皇が一年間の豊作と無病息災を祈願する四方杯)や2月11日の建国記念日(神武天皇の即位の日とされる紀元節)、11月3日の文化の日(明治天皇の誕生日)、23日の勤労感謝の日(天皇がその年の収穫に感謝する新嘗祭)などはもともとは祭日であった日を、祝日として引き継いでいるのだそうです。
■祝日は現在、何日あるの?
戦後の祝日法には過去に数回の改正がありました。
近頃では4月29日を“昭和の日”5月4日を“みどりの日”とするなどの改正が成立したのは記憶に新しいところです。海の日もできましたね。
また、2016年からは新しい祝日“山の日”も加わりますね。
そうなると年間16日、祝日を持った国になります。
~バツとペケ~
テストで×がついたとき、あなたはなんと言いましたか?
関東ではバツ、関西ではペケと呼ぶのが一般的。
関東ではバッテン、関西ではペケポンとも。
辞書をひいてみると、罰点からバッテンがきている説や関東地方ではペケというとビリという意味の言葉になる、などなど言いたいことはだいたいわかる~といった語感です。
■明石屋さんまさんの発明語バツイチ
離婚経験者のことを、バツイチと言いますが、だからといって関西ではペケイチ、ペケニ、とは呼ばないですね。
なかなかに奥の深い×の世界。
どれが正解か不正解か、〇×つけにくい?
ちなみに、明石屋さんまさんは奈良県出身ですが・・・。
~しらたきと糸こんにゃく~
関東関西で二分されるものをもうひとつ。
関東ではしらたき、関西では糸こんにゃくと表示されているあれ、同じもの?違うもの?
かつては製法が異なっていたようなのですが、現代では基本的に同じものを別の呼び名で呼んでいるといった認識でいいようです。
ローソンではおにぎり、セブンイレブンではおむすび、
鮨と寿司
吉と中吉
辞典と事典
教諭と教師
水上バイクとジェットスキー
登山とトレッキングそれからハイキング
首都圏と関東
温度と気温
気象と気候
中東と中近東
入り江と湾
石油、原油
ドキュメンタリーとノンフィクション
ホラーとオカルト
証人尋問、証人喚問
総理大臣と首相
革?皮?
落花生とピーナッツ
・・・・・etc
気になりだしたらとまらない
あれ?これって同じもの?それとも違うもの?ワールド。どう違うの?
へぇ~
ほぉ~
と、探究心はどこまでもどこまでも。ミントと薄荷はどう違う?