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レーシック体験記。術前・術後・10年後 …… その4
- 2016/9/30
●レーシックは術後もラクラク!ラセックは長い坂を昇るよう!?
レーシック手術を受けた友人や知人は、術後の翌日もしくは2日目には通勤を始めました。検査も1週間後、1カ月後、3ヶ月後、半年後で比較的楽です。一方、ラセックは基本的に4日程度は休暇をとる必要があります。私の場合は痛みが3日間ほど続き、痛くて眼を開けることもできませんでしたので、結果的に1週間仕事を休みました。検査も半年間は毎月ありました。
当時マンションの7階で一人暮らしだった私は、術後3日間の通院がもうたいへんでした。なにしろ眼が開きませんから、手探りで家を出てエレベーターで1階までおり、マンション内の人が通りかかるのを待ちました。コツコツと足音がすると、「すみません、ちょっといいですか」と私。相手はかかわらないでおこう、という様子で無言で立ち去ります。3人目の人がようやく立ち止まってくれて、「すみません、いま眼の治療をしていて眼があかないのでタクシーを呼んできてもらえませんか」とお願いすると、幸い親切な人で、通りまで出てタクシーを拾ってきてくれました。
ただその人がタクシーの運転手にひと言、「この人は眼が不自由な人なんで、宜しくお願いします」。う〜ん、正確には眼が不自由というわけではないんですけどね…。でもその人の親切には感謝、と同時に本当に眼の不自由な人の気持ちのわかる3日間でした。このタクシーの運転手さんにはタクシー会社の電話番号を聞いて、その日の病院の帰りから3日間は専属でお願いしました。
●特に外の景色はパラダイス!でも安定するまでには半年。
毎回の検査では、近視の快復度や近くがどの程度見えるか、感染症はないかなどを調べます。個人差はありますが、一般的にレーシック/ラセック手術後しばらくは、次のよう症状になります。
・遠くははっきり見えるが近くの文字や小さな文字が見づらい
・夜間の光がやや放射状に見える
・暗い場所でモノが見づらい
・ドライアイになりやすい
日を追うごとにこれらの症状は改善されます。レーシックは比較的に短期間で安定し、ラセックは期間がかかるとされます。私の場合、1週間程度で通常生活に支障はなくなりましたが、暗いところでモノが見づらい/小さな文字が見づらい/ドライアイなどが改善されるまでには半年以上かかりました。病院の先生いわく、「視力が安定するまでは、長い坂道をゆっくり登るようなものなので、あわてないでください」。それでも1週間ほどで私の視力は、0.02/0.01から0.8・/1.0に回復。朝、目が覚めて時計の文字やTVが裸眼ではっきりくっきり見えることに感動しました。特に、手術後初めて行ったゴルフ場での青空と芝の鮮やかさは今でも忘れられません。
手術後、数ヶ月ほど特に気をつけたことは、夜の車の運転。昼間の運転はさほど問題ないのですが、夜は対向車のライトが放射状に見えることがあったり、車内の暗がりの中ではメーター類の点灯ライトが見づらかったからです。ドライアイについては、普段から眼が乾きやすくなるのではなく、朝起きたときに眼が開けづらい時がありました。また、眼の刺激に対して敏感になった気がします。たとえば、紫外線防止クリームを塗って汗をかくと、汗が以前より眼にしみることが多くなり、この症状は6〜7年ほど続き今も時々あります。
レーシックに比べて、術後の視力安定に日数がかかる私のラセックでしたが、半年後には、ほぼ安定したという感じでした。ただし、この10年間の間には、その日の体調により、見えづらい日や朝起きたときに眼が開けづらいことはあります。10年前にレーシックを受けた友人は、私ほどの問題はないそうです。なにはともあれ、メガネとコンタクトから解放された生活はなにものにも代え難いといえます。
さて次回は最終回、術後のケアと最近のレーシック事情です。