桜の花言葉で心豊かに

  • 2017/3/29

日本の国花でもある桜は、春の代名詞でもあります。日本の年度を、欧米型に秋始まりにしようという計画は長らく続いていますが卒業や入学、旅立ちや新生活の風景に、桜があるという歴史感覚が簡単には移行できない、ゆえんなのかも知れません。

ご存知ですか、こんな桜の言葉。
桜

~年に数日の花盛り~

一年のうち、ほんの一週間ほどの花の季節。その数日のために、日本中のいたるところに桜の木を植える日本人の美的感性。
この年間300日ほどは、寂しい寂しいはだかんぼうの木を大切に育て、時に辛抱し、待ちわびながら日々を過ごす。

花盛りの言葉たちもまた、この数日にために存在し、使用されます。

■花時(はなどき)桜の花の咲くころのことをいいます
■こぼれ桜(こぼれざくら)満開になって散る桜をこう呼びます。また、花びらが舞い散る様子を桜吹雪(さくらふぶき)、水面に散った花びらが流れていく様子を花筏(はないかだ)と呼んだりしますね。花筏の中でも、びっちりと水面に花びらが敷き詰められた状態を花の浮き輪(はなのうきわ)とも表現します。

この他にも、水辺の桜が水面に映る様子を桜影(さくらかげ)と記し、桜の木の陰という意味の桜蔭と分けて用いたりもします。

夜桜

~何着てまいりましょうか~

桜の季節は春ですが、春というのは光の季節であって、決して暖かいとよべる季節ではないことを毎年、そう花時に思い出します。

そんな気候を花冷えと呼びますね。
また、花時の雨のことを、桜雨(さくらあめ)、また雨によって花が早々に散ってしまうようなタイミングの雨には、桜流し(さくらながし)と呼んでその現象を悲しみます。

お花見を別名桜狩り(さくらがり)と呼ぶのには馴染みのあるところです。
この時に着ていく服を花衣(はなごろも)、桜を愛でている人を桜人(さくらびと)、お花見を満喫して疲れてしまうことを花疲れ(はなづかれ)なんて呼ぶのですから贅沢で、まんざらでもない風情が伝わってくるようです。

~夜桜はまた別の顔~

人の心を魅了する桜は、夜になれば夜桜(よざくら)となって再び私たちをどきりとさせます。夜桜の花の白さで、あたりがぼんやりと明るく見えることを花あかり(はなあかり)と表現します。花あかりに誘われて、遠回りをして帰りたくなる、そんな誘惑にかられることがありませんか?
また、夜桜を際立たせるように灯す、提灯や篝火のことを花篝(はなかがり)と言いますね。

~花曇りもまた春そのもの~

ご存知の通り、天候が不安定な桜の季節。なかなかすっきりと晴れない空を花曇り(はなぐもり)と呼んで、先にご紹介した桜雨同様、少々花冷えのするそんなせつない気候でもありますね。
フレッシュマンの緊張が伝わってくるような花曇りの朝、読者の皆さまにもご経験があるのでは?

花冷えの季節、桜から滴り落ちるしずくを特別に花雫(はなしずく)、花の上に宿る露は花の露(はなのつゆ)と呼ぶのです。
やがて、時が経ち花が散り、散り残った花を残花(ざんか)、葉だけになった桜を葉桜(はざくら)と盛りの名残りを表現したりします。

桜並木

~もう少しいいですか。情緒豊かな桜の言葉~

■朝桜(あさざくら)朝露を帯びた、清らかで美しい桜のことをいいます。
■徒桜(あだざくら)散りやすくて儚い桜の花から、儚いものの比喩としても用いられます。
■江戸桜(えどざくら)ソメイヨシノの異名です。かつて江戸に多かったことから。
■桜雲(おううん)桜の花がたくさん咲いて雲のように見えることです。花の雲とも。
■遅桜(おそざくら)季節遅れに咲く、遅咲きの桜の総称です。
■観桜(かんおう)桜の花を観賞すること。お花見。桜狩りとも。
■雲居の桜(くもいのさくら)皇居内に植えてある桜のことを特別にこう呼びます。
■里桜(さとざくら)人里に咲く桜。
■四季桜(しきざくら)ヒガンザクラの一種で、10月ころから開花し始めて、冬の間も少しずつ咲き、翌4月に盛りとなる品種があります。別名、十月桜。
■花嵐(はなあらし)桜の花が盛りのころに吹く強風。また、その強風で桜の花びらが嵐のように散ることをいいます。花風(はなかぜ)の強いものです。
■花霞(はながすみ)遠くのところに群がって咲く桜の花が一面に淡く霞がかったように見える様子をいいます。
■桜便り(さくらだより)桜の花が開花した様子を知らせる便りのことです。ニュースなどでも、桜前線(桜前線)とも並んで耳にします。
■侘桜(わびさくら)侘しそうに立って咲いている桜のことで、桜並木のような植え方ではなく、物静かに寂しく立って咲いている桜です。

まだまだ顕しきれないほどの桜にまつわる言葉の数々を思うとき、日本人の美意識や文化に、わずか10日ほどの美しさや儚さが、どれほど深く根付いているのか伝わってくるようです。
はたまた、その日を迎えるまでの忍耐や辛抱、機を待つ、精神力のあらわれの様でもあります。

そしてやっぱり花より団子うふふ~と桜スィーツも世界一多い日本文化なのですね。私たちって本当にしあわせものです。 皆さまの桜時間がすてきなものとなりますように・・・。

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